中山道でブラタヌキ~ポン太とポン子のずくなし道中記 その22

<24日目、11月12日>感動の連続、妻籠宿から馬籠宿へ画像
 予報に反して、朝から小雨の降るあいにくの天気。せっかく阿寺(あでら)川の近くに泊まったので、阿寺渓谷を少し見てから南木曽にむかうことにしました。阿寺渓谷には森林鉄道の橋梁も残っており、ポン太にとってはそちらの方も興味深い存在です。悪天候にもかかわらず、紅葉に包まれた渓谷の水の色は、ちょっと形容が難しいほど神秘的なエメラルドグリーン、いわゆる「阿寺ブルー」でした。阿寺川が合流するあたりの木曽川もまたよい眺めで、木曽路の旅は本当に見飽きることがありません。
 南木曽駅にもどり、馬籠宿へむかって出発です。雨はなんとか収まってきて、歩くのに支障はありません。山道に入る手前に、SL公園があり、D51が置かれていました。旧線跡を利用した施設ということで、踏切の跡も残っていました。
 山道に入ると、竹林の中に石畳の道が現れ、一気に気分が高揚します。このエリアは、木曽路の、いや中山道のハイライトといってもよいところです。街道脇の民家の風情ある佇まい、街道を行く人を意識して整えられたのではないかと思えるような素敵な庭、ほどよい幅でゆるやかに登っていく誰しも散策したくなるような道、そして紅葉した木々。京都の名園の原形といっても良いようなところをずっと歩いて行く、そんなイメージでしょうか。外国人に大人気の場所というだけあって、歩いている人のおよそ半数は外国人でした。
 あまりに雰囲気がよいので、どんなに歩いても疲れをまったく感じません。伝統的建造物群保存地区に指定され、観光地化している妻籠(つまご)宿だけを訪れる人が多いようですが、そこに至る街道筋の集落には、また一段と素朴で奥深い趣きがあり、歩いてこその木曽路であると思います。妻籠宿の入口付近に大吉という民宿があり、そのあたりの古びた家並みは、ずばぬけてよい雰囲気でした。
 妻籠宿のスケールの大きさ、町並みの美しさはいわずもがなでしょう。復元された本陣や脇本陣を見た後、宿場の出口に近い茶店で、五平餅を食べました。さすがに本場だけあって、焼き具合がちょうどよくタレも美味。元気がでます。

神秘的な「阿寺ブルー」の流れ
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阿寺川に残る森林鉄道の橋梁
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旧線跡を利用した南木曽SL公園。旧中山道はこの横を通っています。
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妻籠へむかう旧道は、最初からこんなに素敵でした。
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沿道の「かぶと観音」境内の水舟。風情があります。
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石畳の道に入ると、気分も高揚します。
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旧道沿いの風景はどこまでも美しく、疲れを感じることはありません。
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妻籠宿が近づいてきました。
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妻籠宿入口付近の小集落。
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この大吉という民宿、ちょっと泊まってみたい気になります。
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妻籠宿本陣前に到着
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どこをみてもすばらしい妻籠宿の街並みです。
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妻籠宿の五平餅、美味しくいただきました。
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 妻籠宿を出ると、いよいよ馬籠峠への登りです。相変わらずまわりの景色はすばらしく、峠を下ってくる大勢の外国人に出会いましたが、立ち止まって眺めては「ビューティフル」と叫んでいる人もいました。大妻籠という小さな山間集落がまたよい雰囲気で、その先の下り谷の集落も絵のような美しさ。男滝女滝を迂回して旧中山道の山道を進みましたが、このあたりは深山幽谷の味わいがあります。山間の少し平らな場所に一石栃白木改番所跡がありました。そこはもう時代劇のセットといってもよいようなところでした。ここまでくれば、茶店のある馬籠峠の頂上はもうすぐです。
 峠から少し下ったところにある峠集落は家々の佇まいがすばらしいだけでなく、街道沿いの紅葉が実に見事で、落ち葉を箒で掃いていたお婆さんの姿まで一幅の絵になっていました。 美しい景色を眺めながら峠を下り、およそ1時間で馬籠宿に入りました。宿場の手前にある展望台からの眺めは雄大で、雲が少しかかってはいましたが、目の前に名峰恵那山を望むことができました。
 馬籠宿も大勢の観光客で賑わっており、人をかきわけるようにして宿場内を進み、本陣跡の藤村記念館へ。そこを見学してから、今日の宿、但馬屋へとむかいました。評判どおり風情のある民宿で、その日の泊まり客は7人でしたが、なんと半数以上の4人が外国人。ニューヨーク・タイムズ紙で紹介された宿というだけのことはあります。食堂の隣のテーブルで木曽の酒を味わっていた初老の紳士は、ハーバード大学の先生でした。
 馬籠は坂の宿場で有名ですが、改めて眺めてみると相当な勾配があります。これほどの急坂に立地している宿場は、これまで歩いてきた中山道のどこにもなく、貴重な存在です。大火により、大半の家屋が焼失したということですが、宿場の雰囲気を見事に復原できたのはこの特徴的な坂道のおかげでしょう。
 この日は本当に夢の中を歩いたような一日でした。

 大妻籠という山間集落
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馬籠峠への山道から振り返って見た大妻籠付近。「日本昔ばなし」に出てきそうな山里の風景です。
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馬籠峠への山道にも石畳がありました。
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絵のような「下り谷」の集落
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時代劇のオープンセットのような一石栃白木改番所跡
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馬籠峠山頂の茶店。レトロな良い雰囲気ですが、自販機が余計ですね。
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峠集落のみごとな紅葉。落ち葉掃きは大変でしょうが、絵になります。
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馬籠宿へ下って行く道も風情があります。
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馬籠宿の上部にある展望台からの眺め
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島崎藤村の生家、馬籠宿本陣前の風景。
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今宵の宿、但馬屋の前にて。夕陽を浴びた馬籠宿は、よりいっそうレトロ感が漂います。
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山の幸が並んだ但馬屋の夕食。これなら外国人も大満足でしょう。
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