イベントのある幸せ

 台風19号による打撃が大きかったエリアでは、マラソンやウォーキング大会、あるいは音楽祭、文化祭など、地域の人々が楽しみにしていたであろうイベントが次々に中止されたり延期されたりしています。施設が使用できなかったり、スタッフの確保が難しいといった運営上の問題、さらには被災された方々の心情に配慮して、そうした措置がとられること自体はやむを得ないことと思います。しかし、地域を盛り上げてきたイベントの火が消えてしまうことは、やはり寂しい。大災害を目の当たりにして、落ち込んだ気分を払拭するためにも、軽微な被害で済んだところでは、可能な限り予定したイベントを遂行して欲しいと思うのです。
 幸いなことに、浅間山麓の軽井沢町、御代田町、小諸市では、住民の生活が破壊されるような大きな被害はなく、停電も解消されました。今後のイベントの開催に支障はなく、ほぼ予定通り行われるようですので安堵しているところです。
 中山道追分宿の中心部に「信濃追分文化磁場油や」という施設があります。堀辰雄や立原道造など多くの文人が執筆に利用した由緒ある旅館「油屋」が閉館した後、その建物をアートの活動拠点として再利用したものです。その一角で、「トランクシアター」という演劇プロジェクトの公演があるというので、出かけてきました。
 上演されたのは、「月夜のファウスト」という作品です。脚本・演出を手がけたのは、演出家にして俳優、まつもと市民芸術館芸術監督でもある串田和美氏で、主演もご本人。トランク1つに演劇を詰め込んで、劇場やホールといった一般的なところではない空間を会場に、県内外を巡回公演するプロジェクトの一環ということです。当地では一夜限りですから、中止になってしまったら、がっかりです。昼過ぎから雨が激しくなり心配しましたが、無事開催され、不条理劇(と言ってよいかどうかもわかりませんが)のような不思議な演劇空間に身を置くことができました。セリフのひとつひとつがどんな意味を持つのか、何を表現しようとしているのか、頭の中をかき回されたような1時間半でしたが、パンフレットで串田氏が述べている「芝居の最後の仕上げは、その場にお立ち会いになった皆様方が自由に思いを巡らし楽しむ心が作り上げるもの」であるというくだりに、納得しました。ポンコツダヌキのボケ頭に、ほどよい刺激を与えてくれるものが、手の届くところにあった幸せ。元気がでます。

 「文化磁場油や」のパンフレットです。11月4日までいろいろな催しが行われています。これから紅葉シーズンに入りますが、追分宿の紅葉も見応えがありますので、散策がてら訪れてみてはいかがでしょうか。
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 油やのエントランスです。
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 紅葉が始まり、ここを入って行くだけでワクワク感が高まります。
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 文化磁場油やにはいろいろなジャンルの作品が出展(店)されています。
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 玄関に貼られていたトランクシアターのポスターです。
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 会場はこの中。旅館時代はロビーだったところでしょうか。
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 開演前の舞台です。今回のプロジェクトで巡回する会場の中では最も小さいということで、客席は30しかありませんでした。ミニシアターどころかミニミニシアターです。まさに目の前で演じてくれるのですから、その迫力たるや・・・。
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追分宿の紅葉はこんなにきれいです。
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