住めばふるさと

 故郷(ふるさと)とは、一般的には生まれ育った場所を指す言葉ですが、必ずしもそれだけではないと思います。現在住んでいるところやかつて住んだことがあるところも、その土地に関心を持ち愛着を感じていれば、故郷といえるのではないでしょうか。
 ポン太には故郷とよべる場所が4つあるように思います。1つは生誕地である栃木県宇都宮市。小学校4年までしか住んでいませんでしたが、学校の副教材の地図に興味を抱き、それを頼りに、町の隅々まで自転車を走らせたので、記憶は鮮明です。大谷石の建物を見ると懐かしさを感じてしまいますから、間違いなく故郷です。
 2つめは、宇都宮から移り住み、青春時代を過ごした東京の杉並です。学校の友人とは今も親交があり、高度成長に伴う地域の変貌ぶりもしっかり眺めてきましたので、ポン太にとって「三丁目の夕陽」に相当する場所といえましょう。
 3つ目は東京西部の多摩地域(都県境を越えた神奈川エリアも含む)です。最も長い時間をそこで過ごしただけでなく、積極的に歩き回って見聞したことは、一生の宝になっているといっても過言ではありません。高尾山をはじめ周辺の山々もくまなくと言ってよいほど登り、愛着もありますので、これまた間違いなく故郷です。
 4つ目は、退職後に移り住んだこの浅間山麓です。住民としては新参者ではありますが、自然環境のすばらしさに感動し、地域の歴史や文化にも興味を感じておりますので、故郷と呼んでもおかしくないと自分では思っています。
 最近、小諸市が面白い取り組みを始めたことを知りました。それは公募による「ふるさと遺産」認定制度で、大切に守り伝えられてきた文化や地域のシンボルを「小諸ふるさと遺産」として認定するものです。その土地のことをよく知り、またその土地にあるものの良さ(意義)を評価できれば、よりいっそう愛着を感じるようになるのは必定。そう考えると小諸市の取り組みは大いに評価できるのではないでしょうか。
 これまで、どんなものが選ばれているのか、ポン太が訪れたことのある場所をいくつか取り上げてみることにします。小諸市民でなくても興味をそそられるものが多いと思いますがどうでしょうか。

 まずは大杭橋です。市内の千曲川に架かる橋としては唯一の吊り橋ということで、周囲の景観も含め見応えがありますが、先月の台風19号でその一部(左岸側)が流されてしまったのが残念です。
大串橋.JPG
 次も千曲川がらみですが、かつて小諸~島川原間を走っていた布引電気鉄道の橋脚です。当初は4本あった橋脚のうち、この1本だけが残っています。先月の台風による大増水にも耐えました。
DSCF6407.JPG
DSCF6441.JPG
 布引電気鉄道廃線跡である押出しの桜並木も、「新町の三大桜名所」として登録されています。同電鉄は、大正15(1926)年12月1日に開業していますが、そのころに植えられたものということです。
布引電気鉄道跡の桜.JPG
 この道が布引電気鉄道の廃線跡です。
DSCF0233.JPG
 近代化遺産として重要な氷風穴群も登録されました。かつては蚕種を保管する天然の冷蔵庫として、蚕糸業の発展に大きな役割を果たしました。
見事な風穴の跡.JPG
北国街道沿いの小諸の旧市街である本町。その北側の入口にあたる場所で存在感を発揮しているのが光岳寺の楼門(山門)です。1716年に建築された小諸藩内唯一の二階建ての門ということです。
光岳寺楼門.JPG
 「虚子庵」も選ばれています。近代俳句の巨匠、高濱虚子が1944年から4年間小諸に疎開した際に過ごした家です。 
虚子旧居.JPG
 「虚子庵」の近くで見かけた「風花に山家住ひも早や三年」と刻まれた句碑です。やはり疎開暮らしは侘しかったのでしょうか。多くの文人が訪れた小諸には、句碑や歌碑が多いのですが、認定の有無にかかわらずそれらも「ふるさと遺産」のような気がします。
句碑.JPG
 今年新たに認定されたものの中には、小諸駅の油庫(危険品庫)もありました。財産票に明治41年と記された、小諸駅で最も古い建造物です。
DSCF1789.JPG
 11月30日には、「小諸ふるさと遺産」に関するシンポジウムが開かれました。昨年と今年で合計61件が認定されたということです。来年も引き続き公募が行われ、最終的には100件を認定したいという話でした。
小諸ふるさと遺産シンポジウム.JPG
 ポン太は明日からしばらく、遠方を徘徊してまいります。そのため、次のブログ更新まで間隔が開いてしまうと思いますがご容赦ください。

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