歓迎オリンピック難民

 年の初めにどうしても考えてしまうのは、今年はどんな年になるのかということ。
 オリンピックイヤーで盛り上がるとマスコミは騒いでいますが、本当にそうでしょうか。少なくともポン太の気持ちは冷え込んだままで、前回(1964年)の時とはまったく違います。何のための開催なのか、どんな意義や意味があるのか、さっぱりわからないからです。
 1964年の東京オリンピックは、アジア(非欧米文化圏、有色人種の国)で初の開催であり、高度成長の成果を示すとともに、更なる成長を促すという、希望に満ちたものでした。顧みれば、その陰に、地方出身労働者の酷使や公害に目をつむるといった負の側面もあり、手放しで賞賛とはいきません。しかし、ポン太を含む国民の多くが誇らしさを感じ、希望や勇気を得たことは間違いなく、開催の意義や意味はあったと思うのです。
 今回はどうでしょうか。「復興五輪」という看板は掲げられたものの、どこにその実体があるのかわかりません。「コンパクト五輪」とも喧伝されていましたので、既存の施設を活用し、費用を最小限におさえるのかと思いきや、国立競技場をはじめ新設の施設が目白押し。こんなものまでという新競技新種目もてんこ盛りです。これほど規模を大きくしてしまうと、今でさえ、開催可能な都市(国)が限定されている状況がさらに悪化し、特定の大国間での持ち回り五輪になってしまうでしょう。
 強欲なスポンサーであるアメリカ大手メディアの意向が最優先され、真夏の開催となったのも納得できる話ではありません。誘致文書には東京の7~8月は快適な気候というような文言があった由。欺瞞としか言いようがありません。オリンピック精神(そんなものがまだ生きているとしての話ですが)からどんどん遠ざかり、商業イベント化した現状に白けているのはポン太だけではないはず。
 酷暑と喧噪の東京から避難したいという方は、ぜひ、静かで涼しい信州の山や高原へお出かけください。信州だけではなく、全国の山間地もオリンピック難民受け入れに動き、それで潤うことがあれば、それこそが今回のオリンピックの意義といえるかもしれません。
 気の毒なのは利権や商売とは無縁なアスリートたち。自分の力を試したいと真摯に取り組んでいる姿まで否定するつもりはありません。「見ない、聞かない、関わらない」を標榜しているポン太ですが、タヌキ寝入りをしながら、真剣勝負の競技だけは見てしまうかも・・・ペロ! 

 1964年の東京オリンピック開催中の国立競技場です。この中にポン太も身を置いておりましたが、暑くもなく寒くもなく快適でした。
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 オリンピックに合わせて様々なインフラが整備されました。特に交通関係は目を見張るばかりで、それも高揚感につながっていたような気がします。これは、開業の2ヶ月前に東京駅で行われた、新幹線の車両展示会の様子です。(1964年7月30日、東京駅で撮影) 
640730展示公開された新幹線車両/東京駅.jpg
 新幹線の開業当日(1964年10月1日)、現場には行くことができませんでしたが、世紀の出発式の様子を見逃してはならじと、テレビを食い入るように眺めていました。石田禮助国鉄総裁のテープカットの後、くす玉が割られ、6時00分発の「ひかり1号」が発車して行きました。そのテレビ画面を撮影したのがこの1枚です。
新幹線開業の瞬間.jpg 
 東京ではオリンピックを前に、地下鉄日比谷線が全通。これは開業日(1964年8月29日)の日比谷線銀座駅です。
640829日比谷線全通/銀座.jpg
 今からみればずいぶん単純な路線網ですが、ポン太が子供の頃は、地下鉄といえば銀座線と丸の内線しかなかったのですから、東京の地下もずいぶんにぎやかになったものだと驚いたわけです。新幹線開業日と同じ10月1日には、都営地下鉄(浅草線)新橋~大門間も開通しています。
日比谷駅の全通看板.jpg
 オリンピックが終了して間もなく、今度は東西線(高田馬場~九段下間)が開通。あれよあれよという間に地下鉄のネットワークが拡大して行きました。これは開業日(12月23日)の飯田橋駅です。
開業日の飯田橋駅.jpg
 日比谷線と東西線の開通記念乗車券です。どちらも初日に乗り行ったので、入手することができました。
日比谷線全通記念乗車券001.jpg
 新たな交通手段であるモノレールの開業(1964年9月17日)も話題になりました。モノレールが、空港連絡の都市交通機関として採用された、世界で最初のケースでしたが、その運賃は、なんと片道250円、往復450円という高さで驚きました。国鉄の最低運賃が10円 という時代です。250円払えば、東京から小田原の先の根府川まで行くことができました。
東京モノレール初期の乗車Kね001.jpg 
 ポン太が住んでいた杉並では、9月20日に中央線の高架化が完成し、開かずの踏切が解消されました。これは高架線開業当日の阿佐ヶ谷付近です。とにかくオリンピックを機に東京は大きく変貌し、この先どこまで成長するのかという期待を抱かせたことは間違いありません。思い出話はこのくらいにしておきましょう。
640920高架化なった阿佐ヶ谷付近.jpg
 さあ、この夏の酷暑と喧噪から避難したいという方へ。五輪開催時季の浅間連峰はこんな感じです。これは東籠ノ登山(手前)と水ノ塔山(奥)。 ここまで来れば暑さとは無縁なり。
水ノ塔~籠ノ登の稜線.JPG
 北八ヶ岳へ行けば、幽玄な苔の森と静寂な池が待っています。定番の白駒池以外にも、雰囲気のよい池がたくさんあります。これもそのひとつ、神秘的な感じのする双子池です。
双子池.JPG
 湯ノ丸高原もよいところですが、少し気になるのが、東御市が建設した高地トレーニング施設。山はできるだけ自然のままにと考えるポン太にとっては、山中にこのような大きな人工施設をつくること自体が好ましいものではありません。市は、建設費は寄付金で賄うので市民の負担はないと説明していたようですが、寄付金が思うように集まらず、起債せざるを得なくなった由。この先どうなるのでしょうね。
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 昨年の秋に、建設中のこの施設の近くを通りましたら、台風で少し崩れたところがありました。五輪のような大きなイベントがあると、大義名分(選手の強化に役立つ等)が立ちやすく、ハコ物づくりに走って後始末が大変になるというケースをよく耳にします。ここは大丈夫でしょうか。
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