アカル山を経てモンブランに登頂!?

 先月はモンブランに登頂しました。「コロナ」が猛威をふるっているこの時期に、ヨーロッパアルプスの最高峰であるモンブランに登頂? ウソに決まっているだろうと思われるかもしれません。そのとおり、ウソといえばウソですが、まったくのデタラメというわけではありません。
 生活エリアである浅間山麓から一歩も出ないという「自粛」生活を送る中で、健康維持のためのウォーキングと地元の里山歩きの回数だけは着実に増えました。先月は山歩きに出かけた回数が合計16回となり、なんと月間の最多記録を更新してしまいました。出かけた先は平尾山が大半ですが、少し気分を変えようとアカル山にも登りました。いずれも登山口から山頂までの高度差は300m程度ですので、300m×16回で4800m、それがこの1ヶ月間に実際に登った高さの累計です。1ヶ月かけて、標高4800mの山に(海岸線から)登ったのと同じではないかと考え、その高さに該当する名山を探したところ、ほぼ一致したのが、標高4810mのモンブランというわけです。
 単なるこじつけに過ぎないと言われるかもしれませんが、佐久の里山が世界的名峰のモンブランに大化けし、大きな満足感を得ることができたのですから、タヌキらしくていいじゃありませんか。ポン太はタヌキ界において、間違いなくモンブランの登頂に成功したのです。
 さて、平尾山についてはこのブログで何度も取り上げていますが、アカル山についてはこれまで触れたことがありません。アカル山を漢字で書くと閼伽流山です。難読山名の典型といえそうですが、サンスクリット語で、聖なる(清らかな)水を意味するそうで、山麓には、慈覚大師により天長3年(826年)に建立されたと伝わる天台宗の古刹明泉寺があります。山全体が宗教的雰囲気に満ち、佐久のパワースポットだと言う人もいます。岩峰の1つに仙人ヶ岳とよばれるところがあり、昭和天皇が摂政宮であった時代に登頂し、そこで野点をしたというのですから、かつては地域を代表するような名所だったのでしょう。海抜1028mの山頂は、仙人ヶ岳から尾根を10分ほどたどったところにありますが、展望はまったくなし。山登りとして面白いかどうかは別として、昔の文人墨客に好まれた雰囲気とはどういうものか、それを実感できるという意味では、大変面白い里山です。

 月間16回目の山歩きを達成すべく平尾山へ。平尾山を愛するどなたかが植えてくれたのでしょう。登山道脇に水仙が咲いていました。
登山道脇の水仙.JPG
 先月初回の登山の際には冬枯れ状態だった平尾山も、いまは芽吹き始めた木々の緑が目立つようになりました。
芽吹き始めた平尾山.JPG
 月間16回の記録達成と「モンブラン」登頂を祝って万歳!
月間16回登山達成.JPG
 この「快挙」を祝うかのように、森の中では早春の精ともいわれるアズマイチゲ(東一華)が見事に花開いていました。
アズマイチゲの花.JPG
 ポン太も「モンブラン」登頂の記念と、いつもお世話になっている平尾山への感謝の気持ちをこめて、わが家から持参したモミジを一株植えました。大きく育って、秋の平尾山を真っ赤に染めてくれると嬉しいのですが・・・。 
記念植樹.JPG

 さてこちらは閼伽流山の麓にある天台宗の古刹明泉寺です。
名泉寺の石段.JPG
 明泉寺の参道から閼伽流山への登山道が分岐していますが、この字をみて「あかるさん」と読める人は少ないのでは。
登山口.JPG
 山里のすばらしい風景に心が躍ります。
山里の桜みち.JPG
 登山道の脇にこんな注意看板が立っていました。クライミング禁止というのが面白いですが、その理由は登ってみればわかります。
諸注意.JPG
 この山全体が寺域といってもよく、沿道の桜にも宗教的雰囲気を感じました。
DSCF0383.JPG
 登山道の脇に丁目石(1~12丁目まで)が設置されていて、そこには、願主(おそらく檀家の方)が詠まれた歌(短歌ではありません)が刻まれていました。声に出して読んでみるとリズミカルな傑作ぞろいです。これは6丁目の丁目石ですが、「日本アルプス雲間にみえて、花の浄土の閼伽流山」と刻まれています。これはもう「閼伽流山小唄」。手拍子を打ちたくなります。
六丁目石.JPG
 12丁目が近づくと、鐘楼が見えてきました。山寺らしい風情のある鐘楼です。
鐘楼.JPG
 大岩壁を背にした観音堂です。こんな岩壁をみればロッククライマーは登りたくなるでしょうね。前述の禁止表示の意味がわかります。この岩壁の上が仙人ヶ岳です。
観音堂と仙人ヶ岳.JPG
 観音堂から仙人ヶ岳にいたる道は急峻で、この山一番の難所です。
急峻な仙人ヶ岳への道.JPG
 ここが仙人ヶ岳の頂上です。摂政宮時代の昭和天皇が大正12年に訪れたことを示す石碑が立っていました。
野点の碑.JPG
 仙人ヶ岳からの眺めはすばらしく、佐久平と蓼科八ヶ岳連峰が一望できます。ただし、かなりの高度感があり、ここで野点をしたらおしりがむずむずしそうですが・・。
仙人ヶ岳からの絶景.JPG
 美しい松と岩の織りなす風景。文人墨客が好む要素がここにはあります。
松が美しい景観.JPG
 こちらが閼伽流山の本当の頂上ですが、展望もなく面白みはありません。
山頂.JPG
 麓から見上げた閼伽流山の稜線です。右手の尖った岩峰が仙人ヶ岳です。水墨画に描かれている山のようで、昔の人はこういう景観に憧れたのではないでしょうか。
アカル山の稜線.JPG