初夏の高山植物めぐり-湯ノ丸山と三方ヶ峰-

 先週、水ノ塔山で「山開き」をしたポン太ですが、間もなく梅雨入りと聞き、今一度、初夏の浅間連峰を味わっておこうと、湯ノ丸山と三方ヶ峰(池ノ平湿原周辺)へ出かけてきました。
 湯ノ丸山ではイワカガミの見事な咲きっぷりに感動。頂上から稜線を10分ほどたどり、もうひとつのピーク(北峰)まで足を伸ばしてみたところ、視点が少しずれただけでこんなにも眺めが違うものかと驚きました。何度も登っている山でも、登る度に新たな発見や感動があるものです。
 三方ヶ峰では、稀少なイチヨウラン(一葉蘭)に出会うことができました。日本特産のラン科の植物ということで、小なりといえども風格があります。これまで一度も見たことがなかったので、これにも大感激。登山道の脇にはシロバナノヘビイチゴ(下界のヘビイチゴとは別物です)やミツバオウレンがこれでもかというほど咲いており、それに混じって、ツマトリソウも咲いていました。三方ヶ峰のガレ場では、咲き始めたばかりの可憐なコマクサも鑑賞することができ、この時季ならではの雰囲気を存分に味わうことができた山歩きでした。
 前回のブログで、今夏は浅間連峰の登山者が増えるのではないかと予想しましたが、平日にもかかわらず、湯ノ丸山も三方ヶ峰(池ノ平湿原)もかなりの登山者が来ており、その予兆を感じました。しかし、予期せぬことも起きていました。地蔵峠から湯ノ丸キャンプ場へ至る道路が、改修工事のため通行止め(車だけではなく登山者も)になっていたことです。当初の計画では湯ノ丸山ではなく、湯ノ丸キャンプ場を経由して烏帽子岳に登るはずでした。キャンプ場を通らない迂回ルートは、湯ノ丸山への登山路と途中まで同じです。それなら、今回は烏帽子岳ではなく、湯ノ丸山に登ろうと予定を変えたというわけです。通行止めの期間は7月31日までと実に長く、レンゲツツジが見頃となり大勢の登山者が訪れる時季と重なりますから、なぜ今なのと思わざるを得ません。それだけでなく、インターネットで検索しても、この通行止め情報は表示されず、烏帽子岳への登山者は、現地で掲示をみて皆驚いていました。
 工事期間の設定については、やむを得ない事情があるとしても、通行止めの情報だけはネットで登山者に周知すべきです。登山届けの提出を呼びかけながら、現地でルート変更を余儀なくさせるようなことは、登山の安全上も好ましいことではないと思います。


 地蔵峠から湯ノ丸キャンプ場へむかう道路の入口におかれた通行禁止の看板です。この先7月31日まで利用できないというのは、烏帽子岳へむかう登山者にとってかなりの痛手です。
登山者も通行止めの看板.JPG
 こちらは迂回路の案内です。四角形の三辺をまわるような形になります。
迂回路表示.JPG
 湯ノ丸山へむかう登山道は緑の中の一本道。快適な山歩きが約束されているような道です。
湯ノ丸山へ.JPG
 ツツジの名所として知られているツツジ平ですが、まだ開花している花は少なく、多くはこのレベルでした。
DSCF2104.JPG
 沿道ではズミが咲き始めていて、その可愛らしいこと。
ズミ.JPG
 わが家のズミはとっくに散ってしまいましたが、山でみるズミはまた格別です。
ズミ咲く山.JPG
 このレベルの山でも登山届けの提出を求められるようになりました。
DSCF2201.JPG
 早速イワカガミが出迎えてくれました。まるで門柱の飾りのようです。
出迎えイワカガミ.JPG
 葉の光沢が、岩のまわりの鏡のようだというのが、イワカガミ(岩鏡)の名の由来ということですが、この姿をみれば納得です。
これぞイワカガミ.JPG
 ここはイワカガミのお花畑ですね。
イワカガミのお花畑.JPG
 振り返ると眼下にツツジ平を望むことができます。あと10日も経てば、山腹が真っ赤に染まるはず。
ツツジ平を見下ろす (2).JPG
 樹木がなくなると、間もなく標高2101mの頂上です。
DSCF2146.JPG
 広々とした山頂は、平日にもかかわらず大勢の登山者で賑わっていました。
登山者で賑わう湯ノ丸山山頂.JPG
 晴天に恵まれ展望は良好。目の前の烏帽子岳越しに、槍ヶ岳周辺の北アルプスを望むことができました。
烏帽子と槍.JPG
 頂上の岩の間にもイワカガミが咲いていました。この時季の湯ノ丸山はイワカガミの天下です。
DSCF2165.JPG
 湯ノ丸山山頂からもうひとつのピーク(北峰)を見たところです。標高差は2mしかなく、両者を結ぶ道は展望抜群の山上遊歩道といったところ。
湯ノ丸山からみた北峰.JPG
 大きな岩が積み重なっている標高2099mの北峰の頂上です。
湯ノ丸山北峰(2099m)山頂.JPG
 北峰から見た烏帽子岳です。まさしく烏帽子の形をしています。
北峰からみた烏帽子岳.JPG
 北峰からは遮るもののない四阿山(中央)と根子岳(左)の姿を望むことができます。
DSCF2183.JPG

 地蔵峠をはさんで反対側に位置する三方ヶ峰へやってきました。まずは池ノ平湿原を囲む山々を一周です。最近、クマが出没したらしく、真新しい注意看板がでていました。
熊注意.JPG
 登山道脇にたくさん咲いていたシロバナノヘビイチゴです。名前を聞くとドキッとしますが、下界のヘビイチゴとは異なり、バラ科オランダイチゴ属の高山植物で、実は甘く美味とか。もっと良い名前で呼んであげたい花です。
シロバナノヘビイチゴ②.JPG
 水ノ塔山でも見たミツバオウレンです。その名のとおり、葉が三つ葉であることがよくわかります。
ミツバオウレン.JPG
 イワカガミとコラボしているミツバオウレンもありました。
イワカガミとミツバオウレンのコラボ②.JPG
 これが稀少といわれているイチヨウランです。
イチヨウラン.JPG
 人の顔のようにみえなくもないイチヨウランです。
顔面のようにも見えるイチヨウランの花.JPG
 三株並んだイチヨウランです。茎の下の方に出る葉が一枚しかないのがその名の由来ということです。
三株並んだイチヨウラン.jpg
 今夏はじめて見たツマトリソウです。
ツマトリソウ.JPG
 この岩の下にはヒカリゴケがあるはずと覗いて見たところ、やはりありました。
ヒカリゴケのある岩.JPG
 暗い岩の下で緑色に怪しく光るヒカリゴケです。
ヒカリゴケ.JPG
 上を見みたり下を見たりと忙しい山歩きですが、尾根から俯瞰した池ノ平湿原と黒斑山の風景はいつもながらの美しさです。
池ノ平湿原と黒斑山.JPG
 見晴岳付近から見た三方ヶ峰のガレ場です。こんなところに咲くのが、あの可憐な高山植物の女王コマクサです。
三方ヶ峰のガレ場.JPG
 ガレ場の上には柵が設置されていて、ちょっと興ざめではあるのですが、盗掘防止や登山者の安全を考えるとやむを得ないでしょう。
コマクサの柵.JPG
 はやくもかなりの数のコマクサが咲いていました。
岩陰のコマクサ.JPG
 こんな自然条件の厳しいところに咲くのですからたいしたものです。
過酷な世界に生きるコマクサ.JPG
 やはりすばらしい花です。これを見ると夏山を実感します。
可憐なコマクサ.JPG
 コマクサが独占していたガレ場にイワカガミが進出しはじめていました。ここはダメでしょう。かえれ!かえれ!イワカガミ。
イワカガミが進出.JPG
 池ノ平湿原のシンボル鏡池が、文字通りの鏡池になっていました。
鏡のごとき鏡池.JPG
 湿原から駐車場へもどる道です。30年ぐらい前でしょうか、一度舗装されたことがありました。山の湿原へ行くのに舗装道路を歩きたいというハイカーなどいるのか、誰のための舗装?と呆れたことを思い出しました。ちょうどよい具合に壊れて、いいかんじになりました。
ちょうどよく壊れた舗装路.JPG

 
 

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