浅間山麓にブルーの新風 -しなの鉄道に新型車両登場-

 東京都で新型コロナ感染者の増加が顕著になったり、九州では甚大な水害が発生したりと、暗いニュースが多い中で、浅間山麓ではちょっぴり明るいニュースがありました。それは、しなの鉄道発足以来はじめての新型車両となるSR1系の営業運転が始まったことです。
 今回投入された3編成6両は、有料ライナー仕様で、平日は、「サンライズしなの」号及び「サンセットしなの」号、土休日は「軽井沢リゾート」号として運転されます。小諸以東の浅間山麓を走るのは「軽井沢リゾート」号のみです。営業初日(7月4日)は土曜日でしたので、間近に見ることができるチャンスとばかり、御代田駅付近へ出かけてみました。前夜から降っていた雨が止んだのが列車の通過直前ということもあり、ほかにはカメラを持った人はおらず、営業初日の1番列車が走行するシーンを「独占取材」することができました。
 ブルーを基調にしたこの車両、今までのしなの鉄道のイメージを一新するものであることは間違いありません。沿線の山並みと千曲川の清流をイメージしたデザインという話ですが、私の印象では水を意識させる部分が強いようで、山岳地帯を走る列車というよりはリバーサイドトレインという感じです。慣れればどうということはないのでしょうが、ちょっと違和感はありました。
 報道によれば、座席がロングシート・クロスシートの両方に転換可能になっていたり、電源コンセントやカップホルダーが付いていて、Wi-Fiサービスが利用できるなど、従来の車両とは一線を画する車内設備を有しているということです。実際に利用してみないと感想は述べられませんので、なるべく早く乗車の機会を得たいものです。 
 この新型車両は、国鉄時代以来使い続けている115系を置き換えることを目的としており、2026年度にかけて26編成52両を導入する計画でした。しかし、コロナ禍の影響で運賃収入(特に定期外収入=普通乗車券の収入)が減少し、今年度は黒字困難の見通しとなり、導入期間の延長や車両数の削減も検討されるということです。一茶の故郷を走る路線だからというわけではもちろんありませんが、「めでたさもちうぐらいなり」の新車デビューでした。

 雨上がりの浅間山麓を走るSR1系「かるいざわリゾート1号」です。軽井沢から終着の妙高高原までの所要時間は1時間51分です。(7月4日、御代田~平原間)
新型SR1系「軽井沢リゾート1号」/御代田~平原.JPG
 颯爽と小諸方面へ下っていきました。
新型SR1系「軽井沢リゾート1号」②/御代田~平原.JPG
まもなく上りの1番電車、長野発軽井沢行の「かるいざわリゾート2号」がやってきました。
新型SR1系「軽井沢リゾート2号」/御代田~平原.JPG
 25‰の急勾配を軽快に登っていきます。ここは、御代田駅の少し平原寄りの地点で、左手奥の三角屋根の建物は御代田町役場です。
新型SR1系「軽井沢リゾート2号」②/御代田~平原.JPG
 SR1系はJR東の総合車両製作所新津事業所で製造されたもので、基本的には同所で製造され、JR東の新潟地区に投入されているE129系と同形です。これは一昨年の7月1日に新津駅で撮影したJRのE129系ですが、塗色が異なるだけで、ずいぶん違ったイメージになるものです。
E129系/新津.JPG
 今後導入される車両は、今回のライナー用とは異なり、赤色の塗色となるそうです。現在のこの赤とグレーのしなの鉄道カラーは、沿線にリゾート地をかかえる路線らしい上品さが感じられ、大変気に入っていました。ぜひこの雰囲気を踏襲してもらいたいものです。
115系.JPG
 このあたりで撮影していると、どうしても頭に浮かぶのは国鉄(信越本線)時代のことです。これは189系の特急「あさま」(1985年8月21日撮影)ですが、こんな長い編成の列車が走っていたのが、今となっては夢のようです。
850821信越本線189系あさま/御代田~平原.jpg