信州のスカイツリー、美ヶ原山へ

 このところ冷え込む日が多くなり、昨日は浅間山が初冠雪。例年より10日はやいということで、山麓の紅葉も一気にすすむものと思われます。
 その話題はまた後日ということにして、今回とりあげるのは、先日トレッキングをしてきた美ヶ原山についてです。どうしてタイトルで東京スカイツリーを引き合いに出したかといえば、どちらも地上デジタル放送の送信という重要な役割を担っているからです。
 東京スカイツリーの高さ634mに対して、美ヶ原山の最高点、王ヶ頭の標高は2034mもあり、3倍を優に超えます。これだけの高さがあれば、よほど遠くまで電波がしっかり届くのではないかと思いきや、必ずしもそうではありません。わが家では、テレビの画像が乱れて、視聴不能に陥る事態がしばしば起こります。荒天時が顕著で、画像が乱れる度に、「おっ、今日は美ヶ原が荒れているぞ」とか、「雷雲に覆われているのかも」などとつぶやいています。やはり、2000m級の山の気象条件はかなり厳しいといわざるを得ないでしょう。
 その美ヶ原山ですが、新婚間もないころ、扉峠から茶臼山経由で登ったのが最初で、その後も何度か訪れています。ご承知のとおり、山頂部は平坦で、2000mの高さにあるとは思えないような広さをもつ大草原(大部分は牧場として利用)になっています。その一角まで車で行くことができ、美ヶ原高原美術館といった施設もありますから、ただ訪れただけでは「山歩き」とは言えません。紅葉が期待できるこの時季に「訪問」ではなく、「山歩き」をしてみたいと考えました。下から登れば間違いなく「山歩き」ですが、それでは少々しんどいので、次のように考えました。まず、山本小屋ふるさと館の駐車場に車を置きます。そこから、美ヶ原山の最東端に位置し、まだ一度も頂を踏んだことのない物見石山に登って折り返し、牛伏山のピークを踏んでから、西端近くに位置する最高点の王ヶ頭まで往復(片道はアルプス展望コース経由)する。それなら相当な距離を歩くことになり、累積標高も稼げるので、「山歩き」とみなせそうです。
 天気予報に反して、すっきり晴れてはくれませんでしたが、ガスの切れ目に現れる山肌の紅葉は、ゾクッとするような美しさでした。どこまでも続く平坦な牧草地と、溶岩台地の縁にあたる部分の荒々しく切り立った岩壁のコントラストも面白く、さらには、ガスの晴れ間に突然姿を現した王ヶ頭の電波塔群が天空の宮殿のように神々しく見え、「いつも電波を届けてくれて有り難う」と感謝の気持ちを抱いてしまったポン太でした。

 上田から美ヶ原へむかう道が、災害復旧工事のために通行止めとなっており、やむなく長和町側からビーナスラインを経由したのですが、その途中の紅葉が見事で、まさに結果オーライでした。
ビーナスラインの紅葉.JPG
 山本小屋ふるさと館駐車場に車を置いて、まずむかったのは物見石山。美ヶ原山のピークの中では最もマイナーな存在のようで、入口付近の登山道はほぼ踏み分け道。ただし、草もみじはきれいでした。
踏み分け道のような登山道.JPG
 途中にはレンゲツツジの群生地もあり、シーズンにはすばらしい景観になりそうです。
レンゲツツジ群生地.JPG
 気持ちのよい道が続きます。
よい雰囲気の山道.JPG
 ガスが少し薄くなり、物見石山の頂上付近が見えてきました。
物見石山山頂付近.JPG
 物見石山山頂の三角点です。
物見石山三角点.JPG
 少しガスが晴れてまわりが見えてきましたが、山頂からの眺めはなかなかのもの。簡単に登ることができるので、ファミリーハイカーにはおすすめです。
物見石山山頂からの紅葉風景.JPG
 物見石山の次に目指した牛伏山への道は木道になっていました。右手のオブジェは美ヶ原高原美術館の展示物です。要するに、美術館の裏山のような感じで、ここだけ登ったのではとても「山歩き」とは言えません。
牛伏山へ.JPG
 しかしそう馬鹿にしてはいけません。山頂からの眺めは広大で、登るだけの価値は十分あります。
牛伏山山頂からの眺め.JPG
 牛伏山から山本小屋へと下り、台上の平坦な道を王ヶ頭方面へむかいました。道の両側は牧場で、美ヶ原といえばこの風景が頭に浮かぶようなところです。
台上の道.JPG
 たくさんの牛たちが草を食んでいて癒されます。
美ヶ原牧場の牛たち.JPG
 美ヶ原のシンボルである「美しの塔」を右に見てさらに進むと「塩くれ場」です。
美しの塔.JPG
 「塩くれ場」から「アルプス展望コース」に入ると、山歩きらしい雰囲気になってきました。ここは茶臼山への道を分ける百曲り園地です。
百曲り園地分岐.JPG
 その少し先から振り返ると、見事な景観でした。
百曲がり園地付近から.JPG
 しばらくするとガスがまた濃くなって何も見えなくなってしまいました。展望がないのは残念ですが、こんな山道をたどるだけでも楽しいもの。
霧の道.JPG
 足元をみると、なんと夏の名残のフウロが1輪、健気に咲いていました。
フウロか.JPG
 ガスが薄くなるとこんな紅葉が現れました。これもまた良きかなです。
DSCF5399.JPG
 このコースのハイライト、烏帽子岩が見えてきました。
烏帽子岩が見えた.JPG
 近づいて反対側に回るとこの美しさ。
烏帽子岩.JPG
 足元の景観はこのとおりで、ガスがなければ本当にすばらしい眺めになりそうです。
烏帽子岩付近からの眺め.JPG
 王ヶ頭が近づくと突然ガスが晴れて、電波塔群が姿を現しました。まるで異空間に入り込んだようです。
電波塔群.JPG
 今まで見えなかった景色も見えてきました。山頂部が平坦で広い台地状の山であることがよくわかります。
平坦な山頂と台地に崖.JPG
 眼下にこんなに美しい紅葉が広がっていたとは。最高地点である王ヶ頭に達したところで、この景色を見ることができて、もう大満足です。
すばらしい紅葉.JPG
みごとな紅葉.JPG
 帰りは台上の平坦な道を戻りました。前方からやって来たのは、王ヶ頭ホテルの送迎バス。王ヶ頭に到達するだけなら歩く必要すらありません。複数のピークを巡り、「アルプス展望コース」をたどることで、なんとか「山歩き」の形をつくることができました。
台上を行く送迎バス.JPG
 山の天気は変わりやすく、振り返ると、すでに王ヶ頭はガスに霞んでいます。ほんの一時でしたが、陽を浴びた美しい紅葉を見ることができたのは幸運でした。
霞む電波塔と牛たち.JPG

 さて、こちらは昨日初冠雪した浅間山です。浅間山麓の紅葉事情についてはまた後日お伝えしたいと思います。
浅間山初冠雪.JPG

 

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