トレイル・ランニング(Trail running)に喝!

 下界からは次々と花の便りが届くようになりました。当地でも、力強さを増した陽光に、春らしさを感じる日が多くなりましたが、こちらから花便りをお届けできるのは、まだ1ヶ月以上先です。
 散歩の途中で、福寿草が咲いているお宅を見つけました。名前とは裏腹に、毒のある植物だそうですが、ほかに咲いている花などない殺風景なお庭に、黄金色に輝くその姿を見ると、嬉しくなります。このほか、日当たりのよい道端で、オオイヌノフグリを見つけました。ふだんは雑草扱いの小さな花ですが、この時季に目にすると、咲いていてくれて有り難うという気になります。
 暖かな日差しに誘われて、山歩きに出かける回数も増えてきました。ところが先日、いつもの平尾山に登りはじめて間もなく、どきっとさせられる出来事がありました。かなりのスピードで走ってきた若者に突然追い抜かれたのです。谷沿いの道ではなかったので、よけ損なって転倒したとしても、大事には至らなかったでしょうが、その若者は後ろを振り返ることもなく、走り去って行きました。平尾山でこんな経験をしたのは初めてです。
 数日後にその理由がわかりました。登山道脇の随所に、矢印と「Enjoy Trail Running 」という文字が書かれた標識が立てられていたからです。どうやらこの山がトレイル・ランニングのコースになり、近々、千人規模の大会が開催されるらしいのです。上述の若者はその練習をしていた可能性大です。
 トレイル・ランニングという言葉をご存知でしょうか。最近、耳にすることが多くなり、他の山で走っている人と出会ったこともあります。ほとんどの方は、追い越しやすれ違いの際には挨拶をし、スピードをゆるめてくれます。山の楽しみ方は人それぞれでしょうから、個人でマナーを守り、ランニング登山をすることについては、目くじらを立てることもないかと思います。しかし、「集団」や「競技大会」となれば話は別です。平地のマラソン大会と同じようなノリで、地域興しの人寄せイベントとして、開催を歓迎する自治体が増えていることに、危惧の念を抱かざるを得ません。
 細く険阻な山道は、そもそも競技施設ではないのです。大勢で走れば、登山道への負荷も大きいと思われますし、多数のランナーが駆け抜けるようなところで、一般登山者が安心して山歩きを楽しむことができるとは思えません。大会当日だけ、その山へ近づかなければよいという話でもありません。もしも、マラソン並みに「愛好者」が増えて、山がタフなアスリートの競技場と化し、高齢者を含む一般登山者が、肩身の狭い思いをするようなことになるのであれば、これはもうポンコツだぬきといえども、ムシロ旗を掲げて決起する以外にありません。そこには、「山では走るな!」の血書が記されることになるでしょう。なにしろ、信濃の国は義民の国、レジスタンスの国ですから。

 散歩でみつけた福寿草です。
福寿草.JPG
 庭に咲いていた花はこれだけですが、春が来た気分にはなれます。
咲いているのは福寿草のみ.JPG
 道端に咲いていたオオイヌノフグリです。
オオイヌノフグリ.JPG
 水辺の梅の蕾はまだ固く、開花は当分先です。
梅はまだまだ.JPG
 咲いていたシバザクラを見つけました。数輪ほどの暖かさといったところでしょうか。
芝桜.JPG
 ほかに咲いている花はないかと目を凝らしていると、こんなものを見つけてしまいました。これはいけません。枯れ草へのポイ捨ては放火未遂だぞ、おい。
けしからぬポイ捨て.JPG

 さて、こちらはいつもの平尾山の登山道です。なんだなんだ、この看板は。
DSCF8071.JPG
 えっ、トレイル・ランニングのコースになってしまったの?
なんだなんだこの看板は.JPG
 クマさんもびっくりです。
クマさんもびっくり.JPG
 この茶色の標識が、いたるところに設置されていました。
ここも走るのか.JPG
 この谷沿いの道で、もしランナーと接触したら・・・。
谷沿いの狭い道.JPG
 山頂付近もコースになっているようです。
ここもコースなのか.JPG
 練習中に滑ったのでしょうか。だいぶ荒れているところがありました。山はマイペースで楽しみたいもの。どうして「競技」にしなければならないのか、ポン太には理解できません。
荒れた登山道.JPG