浅間山はどこの山?

 立春を過ぎ、暦の上では春になりました。首都圏ではすでに「春一番」が吹き、春を実感している人が多いと聞きます。ここ浅間山麓でも、日差しが強まり、日中は一桁の上の方まで気温が上がるようになりました。しかし、夜間は氷点下5~6度といった日が多く、まだまだ「春は名のみの風の寒さや・・」(早春賦)といったところです。
 そんな中、ちょっと嬉しい情報がありました。浅間山の噴火警戒レベルが「2」から「1」に下がったのです。これにより、ごく小規模な噴火が発生した場合にその影響を受ける、火口から500mの範囲を除き、入山が可能となりました。具体的には、第二外輪山の前掛山まで行けることになったわけで、登山者にとっては朗報です。
 テレビのニュース等では、「長野と群馬の県境に位置する浅間山」と表現されることが多いのですが、浅間山のどの部分がどちらの県のどの市町村に属しているか、認識している方は少ないのではないでしょうか。
 浅間山の火口に接しているのは、群馬県嬬恋村、長野県軽井沢町、同御代田町の三町村です。最高地点(標高2568m)は、中央火口丘(釜山)東側の部分にあり、そこは嬬恋村と軽井沢町の境界付近ですが、地形図からは嬬恋村の村域内と判断されます。しかし、最高地点は火口に近すぎて立ち入ることができませんから、登山者が目指すのは、火口から南西に600m余り離れた第二外輪山のピーク、前掛山ということになります。その標高は2524mで、上述の最高地点より44m低いのですが、前掛山に登ることができれば、浅間山に登頂したとみなしても納得できるように思います。ちなみに前掛山は長野県御代田町に属しており、同町の最高地点でもあります。
 警戒レベルが「2」の間は、火口から2km以内には入ることができず、実際に登山可能な最高地点は、第一外輪山のピークである黒斑山(2404m)でした。黒斑山は長野県小諸市と嬬恋村の境界線上に位置しており、小諸市の最高地点となります。小諸市は浅間山の山頂部分とは接していませんが、浅間山への登山道はすべて小諸市から通じており、浅間山とは極めて関わりの深い自治体ということができます。要するに、浅間山は、小諸市を含む長野県の3市町と群馬県嬬恋村のいずれにとっても、かけがえのない地元の山であり、噴火を警戒しつつ、その恵みを分かち合っているといってよいでしょう。
 火山活動が沈静化した状態がこのまま続くようであれば、今夏は、浅間山(前掛山)に登ることができる絶好のチャンスかもしれません。チャレンジしてみてはいかがでしょうか。


浅間山の山頂部はこうなっています。
浅間山中心部のコピーのコピー.jpg
 南麓から見た秋の浅間山です。最高地点のある中央火口丘は、噴煙の右手に僅かに頭を出しているだけですから、おそらく大半の方は、第二外輪山(前掛山)を浅間山の山頂と思って眺めているのではないでしょうか。
里からみた秋浅間のコピー.jpg
 視点が高くなる平尾山の山頂からは、前掛山の右手奥に中央火口丘があることがよくわかります。
平尾山からみた浅間のコピー.jpg
 平尾山の東側にある森泉山から見た浅間山です。眺める場所によって浅間山の山容はずいぶん違って見えます。しかし、どこから見てもその雄大さと美しさに変わりはなく、山麓に住む誰しも浅間山Loveではないでしょうか。
雪がきた浅間.JPG
 西側の黒斑山からは、このような姿に見えます。
DSCF1905のコピー.jpg
 これが前掛山をピークとする第二外輪山です。
第二外輪山の前掛山.JPG
 前掛山山頂には「浅間山」の標識があり、その脇に(前掛山2524m)と記されています。
前掛山山頂.JPG
 前掛山からみた中央火口丘です。奥の一番高いところが、2568mの浅間山最高地点です。
前掛山からみた中央火口丘.JPG 
 中央火口丘へ通じる道は閉鎖されており、立ち入り禁止の掲示があります。
入山禁止看板.JPG
 かつては、軽井沢側の峰の茶屋から中央火口丘へ登るルートがあり、火口の脇を半周して小諸側へ降りること(その逆も)ができました。これは1970年の夏に登った際に撮影した写真です。
700822浅間登山火口を行く.jpg
 前掛山への登山道からみた第一外輪山の黒斑山です。
浅間山登山道からみた黒斑.JPG
 南麓から見上げた雪の黒斑山です。黒斑山も見る場所によって、まったく違った山容になります。
雪の黒斑.JPG

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