浅間山麓のブラタヌキ

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zoom RSS 南相木村は驚きの連続

<<   作成日時 : 2018/06/18 12:12   >>

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 梅雨の季節は、高原のツツジが美しい季節でもあります。たまたまテレビで目にしたのが、南相木村にある立原(たてはら)高原のツツジ。白樺林とツツジのコントラストがすばらしく、これは見に行く価値がありそうだと、先週末に出かけてみました。
 南相木村(みなみあいきむら)というのは、南佐久郡に4つある村の1つで、人口約1000人の小さな自治体です。しかし、何もない山奥の村というわけではなく、子育て支援も老人福祉も充実しているようですし、図書館(1人あたりの蔵書数は県内トップレベルとか)やイベントホール、後述する温泉施設もあります。ただし、中学校は設置しておらず、生徒は近隣3町村で運営する組合立小海中学へ通学しているそうです。これは財政規模を考えての知恵なのでしょう。
 さて、お目当ての立原高原のツツジですが、現地に着いて眺めてみると、見頃をとっくに過ぎており、花は僅かに残るのみ。完全な空振りでした。それでも少しは歩かねばと損と、白樺の森の中をトレッキングしていると、足元になんとワラビが頭をもたげているではありませんか。ツツジからワラビへ、直ちに目的を変更したことはいうまでもありません。
 立原高原を徘徊した後、村の奥へ奥へと車を走らせました。行き着いたのが南相木ダムです。なんとそこは、日本一のダムでした。何が日本一かというとその標高です。同ダムは海抜1532mに位置しており、あの黒部ダム(海抜1470m)より60m以上高いところにあるのです。しかも、堰堤の高さ136mは全国でも19位に入るという堂々たるもの。さらに、特徴としてあげられるのが、ロックフィルダム(岩石を積み上げて建設したダム)であり、その石がすべて地元産の石灰岩だということです。南相木村はかつて大理石の産地でもあったということで、大理石づくりの蝶型モニュメントが置かれていました。このダムは、揚水式発電用につくられていて、群馬県側にある上野ダム(神流川発電所)の上部調整池という役割を担っています。スケールもさることながら、造形的にも美しい見応えのあるダムでした。
 ダムの次に訪れたのが滝です。大小たくさんの滝がある中で、「おみかの滝」と「犬ころの滝」を見てきました。後者に隣接しているのが町営の温泉施設「滝見の湯」です。リニューアルしたばかりということで、とてもきれいな、しかもお洒落な建物でした。その名のとおり、湯舟から滝を眺めることもでき、満足度の高い温泉施設といえましょう。
 地元の方に「犬ころの滝」の名の由来を尋ねたところ、愛犬家が卒倒してしまいそうな、意外な答えが返ってきました。滝のある場所の地名(字)が「犬殺し場」であったからだというのです。「犬殺し」→「犬ころ」とは。もっともその犬というのは、可愛いペットの犬を意味するわけではなく、狼や野犬のことですから、村人に害をなす恐ろし獣を追い詰めた場所だったと考えれば納得します。
 予想以上に見どころの多い南相木村でしたが、村はずれにもう1つ、驚かされたものがありました。それは、出征する夫を見送る妻と子の像です。戦争の時代、こんな小さな村からも喚呼の声に送られて多くの若者たちが出征し、故郷に戻ることはありませんでした。残された家族の戦後の苦難の歴史を思い、このような悲劇を繰り返してはならないと、平和への悲願をこめてこの像を建立した、という主旨の説明板が設置されていました。「日本唯一 不戦の像 南相木村」と大書した表示も出ていました。小さな村の大きな志。自治体をその大きさで評価してはならないと、つくづく思い知らされたポン太でした。

 立原高原の白樺の森です。気持ちのよい場所ですが、ツツジの花はもうほとんど残っていませんでした。
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 おお!ワラビだ。目が慣れてくると、その存在に気づきます。
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 思わぬ収穫ににんまり。
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 ここが南相木村最奥の南相木ダム(奥三川湖)です。
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 足がすくむような高度感のある堰堤は、石灰岩を積み上げたもの。その白さに、これがダムの堰堤であることを忘れてしまいそうになります。堰堤の高さは136mあり、これは全国のダムの19位(ロックフィルダムにかぎれば8位)ということです。
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 堰堤の高欄も石灰石ですから、古墳のエントランスのようにも見えます。
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 これが大理石のモニュメント「ちょうちょやま」です。
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 南相木渓谷にはいくつもの滝がありますが、これは「おみかの滝」へ行くために設けられた隧道の入口です。中が屈曲しているため、出口が見通せず、一人で入るのはちょっと恐いかもしれません。出口に熊でもいたらと不安になり、大声を出しながら通過しました。
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 隧道の途中の穴からみた「おみかの滝」。そこが一番の絶景でした。
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 こちらが「犬ころの滝」です。ここに追い詰めれば、狼や野犬も逃げ場がなかったでしょうね。
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 「犬ころの滝」を見下ろすことができる村営の日帰り温泉施設「滝見の湯」です。とても雰囲気が良く、近ければたぶん常連客になるのでは・・・。
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 村はずれの「別れの松」の前に設置されていた「不戦の像」です。説明板に「見送る母親の顔は諦観の相。母親の手にすがる男の子は<お父さん早く帰って>と必死で叫んでいます。そして母親の背で無心に眠る幼子。なんという非情な世界でありましょう」と書かれていましたが、そのような情景を実によく表現した像です。作者名は書かれていませんが、実力のある方の作品ではないでしょうか。
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 南相木村の観光スポットの1つ、立岩湖です。幽玄な雰囲気が漂い、湖畔でしばらくのんびりしていたくなります。
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めでたきことは、ツツジがワラビに化けたことですね。ポン太のワラビレシピで1本書けますよ。
それにしても、石灰岩のロックフィルダム素晴らしいですね。斜面を降りて見上げれば面白い写真になりそうですね。
不戦の像はリアルです。「君死にたまふことなかれ」ですよね。  
ギャラリー静河
2018/07/06 23:52

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