ご近所の桜でお花見

 ゴールデンウィークならぬ「ステイホームウィーク」が始まりました。「(県外へ)出るな、(県内へ)来るな」という自粛要請、そして「信州の観光はお休み中です」という 知事のアピールが功を奏したのか、浅間山麓の人出は予想していたよりもずっと少なく、軽井沢駅前では8割減となったそうです。老舗の万平ホテルやプリンスホテルなど休業している宿泊施設も多く、目玉の集客施設であるアウトレットも休業中ですから、人出が少ないのは当然かもしれません。
 最寄りのスーパーであるツルヤ御代田店も、新装開店した日を除けば混雑はみられず、「三密」にならずに買い物することができています。駐車場も空きスペースが多く、県外ナンバーのクルマが特に目立つということもありません。
 ポン太の生活エリアである海抜800~900m前後の浅間山麓では、いま桜が満開です。公園はもちろんですが、学校や公共施設の前、個人の庭や畑の脇などいたるところに桜が咲いています。ウォーキング=お花見といった感じですから、ご近所を一回りしてくるだけでも、気分は爽快です。部屋に閉じこもらざるを得ない都会の「自粛」と比べて、人と出会わずに歩き回れるところがいくらでもある田舎の「自粛」は、ストレスの度合いが低いことは間違いないでしょう。
 「コロナ」前と「コロナ」後では、社会の有り様が全く違ったものなるのではという予測があります。そのひとつがテレワークの普及、常態化ではないでしょうか。毎日出社する必要がなければ、どこにいても仕事はできるわけですから、人が密集する都会を離れて、田舎暮らしを選択する人が増えそうな気がします。これは旧来型の田舎暮らしとは別物で、都会と田舎を融合させるような新たな文化が生まれる可能性を感じます。今までかけ声倒れに終わっていた東京一極集中の是正が実現するとすれば、まさに「禍を転じて・・・」です。
 ウォーキングをしていて、最近、「売地」「売家」の看板が取り外されたところが多いような気がします。はやくもポスト「コロナ」を見据えた動きが始まったのかも・・・。

 ご近所の庭の枝垂れ桜です。色も形もすばらしく、散歩の度に眺めては楽しませてもらっています。
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 こちらも個人の庭の桜とは思えないほど立派で、見とれてしまいます。
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 ご近所の裏庭に楚々と咲く桜です。
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 リゾートマンション前の桜です。まるで桜通りのようになっていて、ここを通り抜けるのが最近の散歩の楽しみの1つです。
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 木陰からキジが飛び出してきました。春になるとキジも浮かれるようです。
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 水辺(御影用水)の周辺には桜は少ないのですが、芝桜が彩りを添え、景色が一変しました。
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 水辺の南側の旧開拓集落内には枝垂れ桜の古木があります。その花が咲くのを毎年楽しみにしていたのですが、隣地に新築の家が建ち、だいぶ雰囲気が変わりました。工事が始まったころ、その木が伐採されてしまうのではと心配しましたが、そのようなことはなく、今年も見事に咲いてくれました。
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 公民館には開拓の碑があり、この地域の歴史を伝えてくれます。桜は満開ですが、例年ここで行われていた「お花見会」は中止となりました。
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 中山道も桜が満開です。いつもの年なら、GW中は中山道歩きの人と出合うことが多いのですが、今年は皆無といってよいでしょう。
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 御代田駅の旧駅跡に保存されているD51形蒸気機関車も桜に包まれていました。このD51787をめぐる数奇な物語については、以前のブログでご紹介したとおりです。
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 駅からほど近い御代田町役場前の桜は色が美しくよく目立ちます。
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 そのまた近くにあるこのみごとな桜の大樹、意外な場所に咲いているのです。奥に和風の建物があるので、料亭か和食処と思われるかもしれませんが、実はパチンコ店の駐車場だった場所です。パチンコ店はすでに閉店しており、ここには軽井沢の地ビールで有名な「ヤッホーブルーイング」の進出が予定されています。「コロナ」が終息すれば、できたての地ビールを飲みながらこのみごとな桜を眺めることができるのではと期待してしまいます。
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 こちらは御代田町立南小学校入口の桜です。本来なら子供たちが元気にその下をくぐり抜けて登下校するところですが、休校が続いている今年はひっそりとしています。
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 小学校の前にある雪窓公園の桜も満開。公園への通路が桜の回廊のようになっていました。
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 野球場兼用のグランドです。町民の野球大会等はすべて中止となっているため、親子連れがボール遊びなどを楽しんでいました。
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 公園の遊具も花に囲まれていました。昨年のGWには孫がやってきて、ここで楽しく遊んだのですが、今年は呼び寄せることもできません。
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 こちらは「雪窓湖」という溜池からみた桜と浅間山です。このあたりは絶好の散歩コースといえましょう。
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 夏は龍神まつりのメイン会場となり、大勢の人でにぎわう龍神の杜公園です。残念ながら、今年の龍神まつりは中止が決定しています。
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 大きな龍の滑り台のまわりも桜また桜。孫がもし来れたならきっと大喜びするに違いないと、むなしく見上げるしかありませんでした。
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 農作業の準備が始まった畑の後ろでは桜が満開。それを見下ろすようにそびえ立つ大きな浅間山。ポン太の散歩コースの中で、一押しの景観だと思います。
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開花ラッシュに癒される春

 ここ1週間ほどの間に、ポン太の森や庭の景色は大きく変わりました。アンズが咲いたと喜んでいるうちに、森に何本もあるコブシの花が次々と咲き、レンギョウ、ボケ、プラム、チューリップ、水仙、スミレなど、色とりどりの花が開花。木々の芽吹きも始まり、色彩が日に日に豊かになっていくのを感じます。わが家の近くの中山道沿いでは、すでに桜が咲き始めていて、御代田町の標高の高いエリアや軽井沢町周辺の桜は、今週末あたりが見頃になりそうです。
 佐久平一帯の桜はまだ満開の状態が続いていますが、それに加えて、平尾山の麓のいわゆる平尾桃源郷では桃の花も咲き始めました。例年ですと、桜が終わるころに桃が咲くという流れですが、今年は桜と桃がほぼ同時ですから、ピンクの海が広がった感じがします。
 佐久平のクリニックに出かけたついでに、満開の桜を眺め、帰途、平尾山麓の桃の開花状況を見てきましたので、わが家のまわりの様子と併せてご紹介することにします。
 「コロナ」のニュースを聞く度に気が重くなりますが、次々と咲く花を眺めていると、少しばかり心が穏やかになります。毎年、この時期には、こうした花々の開花を楽しみにしているのですが、今年は楽しみというよりも、癒しを感じます。このすばらしい信州の春を見に来て、ぜひ癒されて欲しいと言いたいところですが、残念ながら、真逆のことを言わざるを得ません。ご承知のとおり、県境を越えての移動には自粛要請が出されており、「信州の観光はお休み」(県知事)ですから、今は我慢していだく以外にありません。
 今日は、ポン太とポン子にとって待ちに待ったできごとがありました。それはスーパーツルヤ御代田店が新装オープンしたことです。開店と同時にでかけてみましたが、あまりの混雑に恐れをなして、買い物をせずに帰ってきてしまいました。「三密」は絶対に避けねばなりませんので、改めて空いていそうな時間帯に出かけてみました。入口では、係の方が来店客の手に消毒液をかけていましたし、カートの握り棒を丁寧に拭いている様子もみられました。必ずマスクを付けて来店するようにとの張り紙もありました。各レジにはビニールの遮蔽幕が下がり、床には、客同士が接近しないように、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を示すオレンジ色の線がひかれ、コロナ対策に気を配っている様子がうかがえました。
 以前と比べると、奥行きがだいぶ広がり、店舗が大きくなった感じはしましたが、品物の配置は、以前とほぼ同じでしたので、どこに何があるかすぐにわかり、短時間でスムーズに買い物をすることができました。総じて利用しやすく、家の近くにこのようなスーパーがもどってきてくれたことは、本当に心強い限りです。

 アンズが咲くと窓辺が一気に明るくなります。
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 コブシは咲き始めが趣があります。
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 花が開いた状態のコブシです。屋根の上を飾っています。
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 レンギョウが咲きました。鮮やかな黄色が森を彩ります。
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 ボケの花です。あまりに地味なので見過ごしていました。
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 プラムも咲きました。満開になると窓辺を真っ白に染めてくれてとてもきれいなのですが、実を結ぶことは少なく、口にすることができたのはほんの僅かです。
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 なんと桃の花も開花しました。いつもよりだいぶ早いような気がします。
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 日当たりのよい道沿いに植えておいたチューリップが咲きました。な~らんだ、な~らんだ、赤白黄色~♪と口ずさみたくなります。
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 水仙も可愛らしく咲いています。
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 こちらはスミレです。スミレは種類が多いので何というスミレかわかりませんが、近寄ってみるとなかなかきれいな花です。
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 ポン太が新設した「タヌキ花壇」のまわりも華やかになりました。
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 石垣イチゴを栽培しているところに一株だけ植えておいたチューリップが咲きました。チューリップは大好きなので、庭と言わず森の中といわずいたるところに植えてあるのですが、咲くタイミングにはかなりの時差があるので、長い間楽しめます。
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 植えるのが早すぎたかと心配していたサニーレタスですが、順調に育っているようでひと安心です。
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 これはご近所のお庭ですが、こちらのコブシは樹形がよいので、毎年咲くのを楽しみにしています。
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 さて、佐久平ではいま桜が満開。ここは定番のお花見スポットの「長野牧場」です。例年同様みごとな咲きっぷりですが、その下でお弁当を広げている人はおらず、散策する皆さんすべてマスク姿です。
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 去年はこのあたりにシートを敷いて、孫を囲んでささやかな花見の宴をしたのに・・・。
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 これは佐久総合病院佐久医療センター内の桜です。病院の敷地内とは思えないボリュームです。
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 車椅子を押す姿があるので、病院内だとわかりますが、ここも佐久平の桜名所といってよいでしょう。
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 こちらは千曲川沿いの「さくラさく小径」です。
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 その桜並木の間からみた浅間山です。
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 千曲川のほとりの枝垂れ桜もきれいに咲いていました。
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 桜と浅間山はよく似合います。
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 こちらは初午祭の際に大勢の人で賑わった鼻顔稲荷神社です。今は桜の花だけが賑わいをみせていました。
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 平尾山の桜もまだ満開の状態を維持していました。
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 そのすぐ下の「平尾桃源郷」では桃の花が咲き、山裾がピンクに染まっています。
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 桃の花の後ろに浅間山が顔を出していました。
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 本日新装オープンしたツルヤ御代田店です。開店時には駐車場がクルマで埋まっていました。
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 入口まで行ってみたところ、入場規制が行われていて、店の外に大勢の人が並んでいました。あきらめて昼過ぎに出直したところ、スムーズに入店できました。平日の昼間ならゆったりと買い物ができそうで安心しました。今日は県外車は少なかったのですが、GWにはどうなるのか、それはまったくわかりません。
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桜でたどる中山道

 国内の「コロナ」感染者が1万人を超えたという大変な事態の最中に、桜だ花だ山歩きだと、何を能天気なことを言っているのだとお叱りを受けるかもしれません。緊急事態宣言対象地域が全国に拡大し、その中にはわが信州(長野県)も当然含まれておりますし、阿部県知事は、県民に対して、外出の自粛と県外への移動をやめるように要請しております。
 ムムッ、これはいよいよ、巣ごもりに入る以外にないかと思ったのですが、新聞記事をよく読むと、食料品の買い物や通院など、生活の維持に必要な外出は対象外としているほか、健康維持のための散歩等はむしろ必要で、中山間地では家を出ても人と会わないことがあり、外出を過度に自粛する必要はないとのこと。そうであれば、桜や花を愛でながら、誰もいない小径や野山を逍遙するのは、健康維持の為に必要な散歩の範疇と考えてよさそうです。徘徊好きのブラタヌキとしてはだいぶ気が楽になりました。
 考えてみれば、浅間山麓の森の中での暮らしでは、これまでも外出時に人と出会うことはほとんどなく、連れ合い以外の誰とも話すことなく一日が終わるようなことが、むしろ普通でした。人との接触を避けるという意味での「自粛」は、すでに日常的に実行していたわけで、それにプラスして実践すべきは、県外へ出ず、人の集まる場所へは行かないということぐらいでしょうか。
 佐久平一帯はいよいよ本格的な桜のシーズンをむかえました。身近な中山道をたどりつつ桜の様子を眺めてみるのもよかろうとでかけてみました。旧道を歩いている人は皆無と言ってよく、「人との接触」などまったく心配なし。芭蕉も新選組も皇女和宮もたどったこの歴史の道は、いつ歩いても興味深いものですが、桜が咲いているとより一層気分が盛り上がります。江戸から21番目の小田井宿から26番目の芦田宿の手前まで、中山道とその周辺の桜を探って歩いてみました。
 なお、これはあくまで、健康維持に必要な散歩の余滴としての花見です。タヌキが悪知恵を働かせているわけではありませんので、ご理解ください。散歩もままならず、ストレスを蓄積されている都市部の皆様には申し訳ないことではありますが、ポン太の拙い写真が些かでも癒しの足しになれば幸いです。

 浅間山麓の追分宿で北国街道と分かれた中山道が、佐久平の岩村田宿へむかって下っていく途中にあるのが小田井宿です。小さな宿場ですが、出桁造りの問屋の建物などが残っており、往時の面影をかなり留めています。桜前線はここまで這い上がっていました。
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 小田井宿本陣跡の桜です。皇女和宮はここで休憩した御礼に、人形を手渡したといわれています。
小田井宿本陣の桜.JPG
 小田井宿の宝珠院というお寺のみごとな枝垂れ桜です。樹齢はおよそ300年と推定されているそうですから、江戸時代の旅人もこの桜を眺めたかもしれません。
小田井宿宝珠院の枝垂れ桜.JPG
 千曲川の渡河地点に設けられたのが塩名田宿です。このあたりの千曲川は急流で、しばしば橋が流され、船を繋いで板を渡した「船橋」が用いられた時代もあったそうです。現在の橋(中津橋)は1931年に架けられた鉄橋で、日本百名橋の1つに選ばれています。この写真は、橋を渡った対岸から塩名田宿側を見たところです。橋のたもとの桜が満開でした。
塩名田の桜.JPG
 次の八幡宿へむかう道沿いの桜です。ここには御馬寄という、いかにも旧街道らしい地名がついています。
御馬寄の中山道と桜.JPG
 望月宿へ至る途中には、旧道がそのまま残っているところがあります。
中山道旧道(布施の湯入口付近)の桜.JPG
 旧道が国道に合流する箇所の桜もきれいでした。
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 望月宿の手前に瓜生坂というところがあり、そこを下って望月宿に入っていくのですが、そのあたりの雰囲気がポン太は大好きです。桜の下に見えている細い道が旧中山道です。
望月宿入口の桜.JPG
 望月宿へは鹿曲川を渡って入ります。川岸の絶壁を穿って弁財天が祭られていますが、往時の旅人たちもこの風景を眺めたのではないでしょうか。弁財天の入口に「駒曳の木曽や出るらん三日の月」という去来の句碑がありました。
鹿曲川と弁天窟.JPG
 望月宿の近くにある望月城址に登ってみました。桜は五分咲きぐらいで、花の間から望月宿を見下ろすことができました。
望月城址からみた望月の街並み.JPG
 望月宿を出て芦田宿方面へむかう中山道です。特別何があるというわけでもなく、歩いている人もいませんが、桜が咲いているだけで嬉しくなります。
旧中山道 茂田井宿手前.JPG
 望月宿と次の芦田宿との中間にあるのが、茂田井(もたい)宿という間の宿(あいのしゅく)です。その街並みはこれぞ中山道というすばらしさ。歩いて絶対損はありません。
茂田井宿.JPG
 茂田井宿の中を歩いて行くと、屋根のむこうに満開の桜の山が見えてきて、気分が高揚します。
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 茂田井宿の西側の入口にあるバス停です。ここに座ってお花見ができそうですね。
茂田井バス停留所.JPG
 茂田井宿付近を南側から眺めたところです。浅間山を背景にしたのどかな風景が広がり、癒されます。
茂田井宿遠望.JPG
 茂田井宿からすこし山の中へ入ったところに、大同2年(807年)の開基と伝わる真言宗の古刹、福王寺があります。初めて立ち寄ってみたのですが、宝永年間に植えられたという樹齢およそ300年の枝垂れ桜が満開で、ごらんのとおりのすばらしい景観でした。。
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 少し違う角度から見ても、見事としか言いようがありません。
福王寺の樹齢300年の枝垂れ桜.JPG
 山里に位置するこのお寺のロケーションもまたすばらしいものがあります。こんな鄙びたところまでやってくる著名人はいないだろうと思ったのですが、山門前の石碑をみると、なんと皇太子時代の今上天皇が訪れていました。
ロケーションもすばらしい福王寺.JPG
 中山道からは少しはずれますが、前回のブログで2~3分咲きとお伝えした平尾山山麓の桜があっというまに満開となりました。
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 桜のむこうに浮かぶ浅間連峰の黒斑山が、まるでマッターホルンのようです。
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 こちらは蓼科山です。いつもの風景が桜に彩られると別物になります。桜の種類は違いますが、高遠に匹敵する風景ではないでしょうか。
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 桜の花に包まれる幸せ。やはり花があってこその春です。
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交錯する春と冬

  高冷地の住人にとって春の訪れほど嬉しいものはありません。桜のシーズンが首都圏よりほぼ1ヶ月遅い浅間山麓では、桜より前に咲く花に春の訪れを感じます。梢の先の蕾がほころんで2~3輪の花が咲いているのを見つけると、おっ、○○が咲いたぞ、と嬉しくなって、そこら中を駆け回りたい気持ちになるといっても過言ではないでしょう。「コロナ」の暗雲が垂れ込めている今年はなおさらです。
 わが家の庭で、待ちに待ったアンズが開花しました。この可愛らしい花が咲くと、本当に春が来た気分になります。頭上ではコブシも開花し、白い蝶が空を舞っているよう。レンギョウの花も咲きかけており、リンゴの芽吹きも始まりました。まだ一輪だけですが、イチゴの花も咲き、道路際ではタンポポが黄色い顔を並べています。
 こうなると、無性に庭いじりがしたくなるもの。拾い集めた浅間の噴石で、新しい花壇をつくってしまいました。名付けてタヌキ花壇です。何を植えるか考える楽しみが1つ増えました。
 新花壇の完成から間もなく、またまた降雪があり、朝方の一時、わが家の庭も真っ白になりました。気温が上がり雪はすぐに消えてしまったので、これなら山歩きも可能だろうと平尾山へでかけてみました。しかし、里山とはいえ、標高1155mの山ですから、中腹から上はかなりの積雪があり、ほぼ冬山状態。滑落を心配しつつも、季節外れの雪景色を楽しむことができました。
 その平尾山も麓はまったく別世界で、竜神池の畔では水仙が満開。登山道脇ではアヅマイチゲが咲いているのを見つけました。佐久平パーキングエリア周辺では桜も咲き始めていて、すでに2~3分咲きになっている木も。また、守芳院という禅寺の参道では、枝垂れ桜が満開でした。
 春と冬を同時に味わえるという、こんな贅沢な一日を演出してくれた自然に感謝、と言いたいところですが、やっかいな新型コロナウイルスとて自然界の中で変異して生まれたもの。自然は人間のいいとこ取りを許さないようにできているのかもしれません。

 アンズが開花しました。
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 コブシも咲き始めました。白い蝶が舞っているような風情があります。
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 レンギョウは開花まであと一歩といったところです。
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 こちらはイチゴです。まだ1輪だけですが、どんどん咲いてたくさん実ってくれると嬉しいですね。
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 リンゴの芽吹きが始まりました。花が咲くのは葉が出た後です。
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 道端ではタンポポを見かけるようになりました。
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 アンズの開花に浮かれて新設した「タヌキ花壇」です。
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 さてこちらは平尾山。登山道は途中から雪道となりました。
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 雪に覆われた頂上付近です。
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 「忍耐の小径」の道標にも雪がこびりついていました。こんな日でもかなりの登山者がいてびっくり。
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 厳冬期を思わせる景色です。
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 登山道の脇にアズマイチゲが咲いていました。
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 麓の竜神池のまわりでは水仙が満開。
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 佐久平パーキングエリア付近の桜は2分~3分咲き。あと数日で満開の桜を楽しむことができそうです。
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 菜の花が咲いているところもあり、平尾山の麓はすっかり春です。
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 守芳院というお寺の参道のまわりでは、枝垂れ桜がすでに満開。左側のソメイヨシノは三分咲きといったところでしょうか。
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 梅(右)と枝垂れ桜(左)がコラボしていました。
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 ここは桜の名所として知られているようなところではなく、見に来ている人はいませんでしたが、この山寺の素朴な雰囲気、自然体で咲いている桜には魅力を感じました。
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 守芳院の前から見た佐久平です。この景色もなかなかのものです。
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 浅間山麓の御代田町でも佐久平に近いところでは桜が咲いていました。
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 家の近くで鯉のぼりを発見。こちらのお宅では男の子が生まれたようです。雪の浅間を背景に元気に泳ぐ鯉のぼりをみていると、子供の成長を願うすばらしい風習だと改めて思います。
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ノスタルジーという名の妙薬

 単純に「昔は良かった」とか、「古き良き時代」などとはいえません。例えば、ポン太やその少し上の世代では、高度成長時代を懐かしむ人が多いと思います。右肩上がりで希望に満ちた良き時代であったと。しかし、その陰には悲惨な公害や出稼ぎ労働者・日雇い労働者の過酷な労働があったのであり、そのことを忘れてはならないでしょう。どんな時代にも光と陰があるのです。それを前提としつつも、先人の営みの結晶やその時代の賜といえる文化に目をむけ、味わい、ノスタルジーに浸るという行為は決して悪いことではないと思います。
 未来は(現在も)不確実で不安がいっぱいです。しかし、過去はすでに確定したものですから安心感があります。つまり結末のわかっているお芝居を見るようなもので、安心して名場面の所作を楽しめるというものではないでしょうか。
 ポン太もそうですが、鉄道好きにはノスタルジー志向が強いように思います。古びた駅舎や車両を見ただけでいろいろなことが想像され、感動で涙ぐむこともあります。そんな心情を、今から半世紀以上前に実行した旅の記録を基に綴った本があります。古くからの知人である小川功さんの著『昭和四十一年日本一周最果て鉄道旅』(笠間書院、2019年刊)です。小川さんは経営学的視点からの鉄道史研究者で、これまでたくさんの研究書を著していますが、情感をたっぷり込めたこのようなエッセイは初めてとのこと。
 そうそうと頷いたり、こんなシーンを見ることができたのかと羨ましく思ったり、鉄道愛が宗教の領域にまで到達しているのではないかと思わせる記述にニンマリしてしまったりと、とにかく楽しめます。
 本書は三部構成になっていて、一部が日本一周大旅行の顛末、二部はそれから五十年後の鉄路や周辺地域の変貌について、三部は日本一周大旅行に当初賛同しながら諸般の事情で参加しなかった仲間の「懺悔録」となっています。
 第一部で最も力が入っていると思われるのは、冬の北海道をたどる部分です。日本三大車窓の1つと謳われた狩勝峠の旧線をはじめ、北海道拓殖鉄道、湧別鉄道、手塩炭礦鉄道、定山渓鉄道等々、著者が眺めた数々の鉄道シーンを、ほんの僅かな年の差ゆえに見ることができなかった(間に合わなかった)ポン太としては、読み進むにつれ、郷愁を通り越して、夢の世界に遊ぶ心地がしました。
 第二部では、筆者ならではの観察眼を感じました。「私鉄帝国主義」と表現された電鉄資本による地域争奪戦をはじめ、駅前の風景から資本の盛衰を読み解くところなど、後に経営学者となられたのは、むべなるかなと思います。この50年の間に、地域がすっかり変わってしまい、懐かしい昭和の情景全体が喪失したことを改めて認識させられます。
 本書のタイトルにも使われている「最果て」という言葉。今は死語のようになってしまいましたが、その魔力に吸い寄せられたという点では、私も著者と同じです。新型コロナウイルスが猛威を振るい、外出自粛を余儀なくされる中、半世紀前の「最果て」の旅を追体験し、ノスタルジーという名の妙薬で癒されてみてはいかがでしょうか。

 この表紙を見ただけでノスタルジーを感じます。
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 これは口絵の一部ですが、ポン太が「間に合わなかった」垂涎のシーンばかりです。
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 海外旅行など夢のまた夢だった当時、北海道は憧れの地でした。ポン太が初めて北海道を訪れたのは、小川さんが「日本一周最果て鉄道旅」をされた4年後の1970(昭和45)年夏です。この間に残念ながらかなりの数の私鉄が失われましたが、初めて見た北海道の鉄道シーンは感動の連続でした。青函連絡船を降り、函館駅ホームでまず目にした風景がこれです。右はこれから乗車する函館本線(山線)経由の札幌行急行「ニセコ3号」、左は室蘭本線・千歳線経由の旭川行特急「北斗2号」です。いやが上にも気分は高揚しました。(1970年7月10日撮影)
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 薄暮の倶知安駅で乗ってきた「ニセコ3号」を見送りましたが、このC62重連の勇姿を見て、北海道に来たことを実感しました。(同上)
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「最果て」の鉄道景観を求めて道東へ。珍しくカラーで撮影した釧網本線です。原生花園や線路自体は今も健在ですが、こんな貨物列車の走る姿を見ることはできません。(692列車、北浜~浜小清水にて1970年7月17日撮影)
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 日本海側の羽幌線も最果てムードの漂う路線でしたが、沿線にあった私鉄ともどもすべて消え失せてしまいました。(6884列車、番屋ノ沢乗降場~力昼間にて1970年7月14日撮影)
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 名寄本線も最果てという言葉にふさわしい路線でしたが、一族郎党すべて消え失せました。(名寄本線691列車、一ノ橋~上興部間にて1970年7月15日撮影)
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 路線自体が姿を消したわけではありませんが、ルート変更により今は見られなくなったシーンもあります。これは室蘭本線礼文~大岸間を行く上り特急「北斗1号」です。当時は噴火湾沿いを走っていました。(1970年7月21日撮影)
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 石北本線の常紋信号場で、貨物列車同士が交換する印象深いシーンです。(1970年7月16日撮影)
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 宗谷本線和寒駅でのスナップです。夏なのに寒々とした雰囲気の中、C5547牽引の330列車が勢いよく煙を噴き上げ、発車して行きました。(1970年7月15日撮影)
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 南稚内駅を発車するC5530牽引の322列車です。北の果てまで来たという実感がわきました。(1970年7月13日撮影)
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 私鉄の多くが姿を消していた中、なんとか間に合ったのがこの美唄鉄道です。運炭鉄道の雰囲気をかろうじて味わうことができました。(常盤台にて1970年7月20日撮影)
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「三密」なき花見

 信州は桜のシーズンを迎えました。標高の高いポン太の家のまわりではまだ開花していませんが、長野市あたりでは平年より11日もはやく開花し、すでに見頃を過ぎたという話です。例年ですと、桜の開花状況や、見頃状況が、テレビのローカルニュースで連日報道され、それを見ているだけで気分が明るくなります。そして、その情報を基に、花見に出かけることが多いのですが、今年は「コロナ」の影響で、報じられることが極端に少なくなりました。
 信州の桜の名所の代名詞でもある高遠城址公園では、園内への入場自体が禁止され、それ以外の多くの桜名所では、花を眺めること自体はOKでも花見の宴は禁止、桜祭り等のイベントやライトアップは中止という措置がとられています。そもそも人が集まることを避けるというのが、コロナ対策の基本ですから、桜の見頃を宣伝して大勢の人が集まってしまってはよくないわけです。
 そんな中で、小諸の懐古園が見頃になりつつあるという情報が耳に入ってきました。大勢の人が集まっているようなら避けなければならないし、どうしたものかと思案した結果、とりあえず行って見ることにしました。混雑しているようなら入らずに引き返せばよいだけです。
 現地に着いて驚きました。混雑どころかほとんど人影はありません。城内にいた人数は全部合わせても20人足らず。いつもの年なら、数多くの敷物が並び花の宴で盛り上がる旧馬場の一帯などは、誰一人歩いていませんでした。これほど人のいない懐古園は、桜の季節はもちろん、それ以外の時季でも目にしたことはありません。
 長野県知事は、県民に対して緊急事態宣言の出ている7都府県への行き来を基本的に行わず、7都府県に住む人には長野県との行き来を自粛するようにと呼びかけています。一方の7都府県では外出の徹底した自粛が要請されていますので、小諸へ花見に来る人が少ないのはあたりまえかもしれません。
 肝心の桜ですが、枝垂れは満開、ソメイヨシノは5分咲きといったところでした。誰とも接触することなく、本年初の信州の花見を存分に楽しむことができたので、満足はしましたが、ちょっと後ろめたさの残る「三密」なき花見でした。

 人影はなく閑散としている小諸駅前です。
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 駅前の「停車場ガーデン」では、コブシが満開でした。
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 懐古園の城門脇では枝垂れ桜が満開。城内はさぞかしと期待が高まります。
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 ソメイヨシノは五分咲きでも十分見応えがあります。
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 藤村記念館前の枝垂れ桜がみごとでした。
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 石垣の上から「よく来たな」という感じで、桜が見下ろしていました。
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 いつもの年なら、観光客を乗せた人力車が颯爽と駆け抜けていく道ですが、歩いている人は誰もいません。
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 桜の花園となった馬場です。宴が禁止されているので、無人の園と化していました。
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 小諸の固有種といわれる「小諸八重紅枝垂れ桜」です。植樹に力を入れたようで、だいぶ本数が増えた印象ですが、桜より見る人の数が少ないのが残念。
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 いろいろな色の桜を楽しめるのが懐古園のよいところ。
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 天守台の主のように咲き誇る桜です。
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 五分咲きの桜の梢の先に見えるのは浅間山と小諸の市街地です。
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 石垣の上の枝垂れ桜はまるで盆栽のよう。
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 桜の後方に見える建物は、若き日の藤村が教鞭を執った小諸義塾です。
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 いつもなら観光バスなどでいっぱいになる駐車場もごらんの通りです。
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 小諸の桜の見どころは懐古園だけではありません。これはポン太が気に入っている布引電気鉄道廃線跡の桜並木です。
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 浅間連峰の方へとむかうこの桜並木の下が廃線跡です。小諸市の「ふるさと遺産」に認定されています。
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家庭菜園で「コロナ」に対抗

 春らしい陽気に包まれた一日、家庭菜園で汗を流しました。人間ではなく専ら土と対話する作業ですから、「コロナ」に邪魔される心配はなく、もちろん自粛の必要もありません。
 新型コロナウイルスの感染は拡大の一途で、終息の見通しはまったく立っていません。長期戦になると見ている専門家も多いようですから、年の初めに思い描いていた旅の計画や、会合、イベントへの参加も、当分の間棚上げとせざるを得ません。身体を動かすことができ、家の庭で一人で楽しめるものとなれば、ポン太の頭では家庭菜園以外に思いつくものはなく、今年は例年以上に力を注ぐことになりそうです。
 ちょっと大げさですが、冷涼で火山の噴出物だらけの痩せ地における家庭菜園の可能性を最大限試す。それを今年の目標のひとつとすることにしました。まずは土づくりですが、ホームセンターで少し高価な有機石灰入り堆肥を買ってきて、たっぷりすき込みました。土の養分が流れ出さないように菜園の縁にはゴム製の仕切りを設置しました。肥料には魚粉入りの有機配合肥料がよかろうと、それも準備しました。
 最初に植え付けたのはジャガイモです。一般的なものでは面白くないので、昨年同様、皮も中身も赤い「ノーザンルビー」を選択しました。次に、少し早いとは思ったのですが、サニーレタスの苗を植えてみました。まだ氷点下に気温が下がる日もあるので、ビニールの覆いをつけたのですが、この結果がどうなるかはわかりません。
 土作りの手を休めて、頭上を見上げると、アンズの蕾が赤く膨らんでいました。コブシも開花の一歩手前といった感じです。森の中ではギョウジャニンニクが、菜園の片隅ではルーバーブが芽を出し、すくすくと成長しています。「コロナ」さえなければ、この季節の変化が無条件に嬉しく感じられるところですが・・・。

 ジャガイモを植え付けるために新たに整備した「畑」です。一坪菜園どころか半坪あるかないかという規模ですが、土を掘り返し耕すという作業は結構な重労働です。
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 これがノーザンルビーの種いもです。ピンク色の可愛らしい芽がでています。
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 一般的なジャガイモと比べると値段は倍以上です。箱には北海道の大樹町で生産されたことを示すこんな検査合格証がついていました。
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 どちらにも芽の部分が残るように半分に切ったところです。鮮やかな赤色をしています。
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 植えつける前に、切り口に草木灰をまぶします。この草木灰は、昨年、枯れ葉を燃やしてつくっておいたもの。
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 20センチほどの穴を掘って植え付けました。植え付けた個数は全部で18個です。
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 植え付けを終えた後、動物除けにきれいな風車(100円ショップで調達)を挿してみました。家庭菜園ですから、遊び心も必要です。
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 菜園の脇のアンズの蕾がここまで膨らんでいました。開花まであと数日といったところでしょうか。
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 サニーレタスの苗も植えました。レタスは寒さには比較的強いので、どの程度の寒さ対策をしたらよいのかよくわからないのですが、とりあえずこんなスタイルにしてみました。
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 今年もしっかり芽をだしてくれたルバーブです。この10倍ぐらいに成長したら、茎の部分を収穫しジャムにします。
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 森の中のギョウジャニンニクです。毒草のコバイケイソウに似ていますが、ニンニク臭がするので間違うことはありません。
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 引き続き土づくりに励むポン太です。苗屋さんでプレゼントされた帽子を着用してみたのですが、なんだか農協のおじさんみたいですね。
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 浅間山の雪が縮緬のようにみえます。春の山といった感じになりました。
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雪解(ゆきげ)の風情

 前回のブログをアップして間もなく、30センチ強の積雪に見舞われました。まったくもって春は行きつ戻りつです。この時季の雪はすぐに解けてしまうのが普通ですが、今回は積雪量が多かったので、それから数日経った今でも日陰にはまだ少し雪が残っています。
 不思議なことに、雪が無い状態よりも、雪解けが進んでいく様を眺めている方が、より一層春の訪れを感じます。藤村の千曲川旅情の歌に、「しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ)日に溶けて淡雪流る あたゝかき光はあれど野に満つる香(かをり)も知らず 浅くのみ春は霞みて麦の色わづかに青し」というくだりがありますが、そんな情感に通じるものかもしれません。雪の中から少しだけ顔を出している花や緑色の葉を見ると、待ち遠しかった春がいよいよやって来たのだという嬉しい思いが、心の底からこみ上げてくるのです。
 雪解の水とともに、新型コロナウィルスも流れ去ってしまうと良いのですが、そうはいきません。浅間山麓では幸いなことに、現時点では感染者は確認されていませんが、今後どうなるのかはまったくわかりません。先週末以来、スーパーの駐車場等では首都圏ナンバーの車が目立つようになりました。軽井沢のスーパーでは、食料品などを一度に4~5万円もまとめ買いする人がいて、棚が空になってしまった由。首都封鎖が現実味を帯びる中で、「コロナ疎開が進んでいるのでは」という声も聞かれます。
 安心を求めて大勢の人がやって来ることで、安全ではなくなることが懸念される中、「首都圏の皆さんもできれば自宅で過ごしてもらいたい」と書き込んだ佐久市長のツイッターが物議をかもしています。地元では、よくぞ言ってくれたという意見も多いのですが、孫や子供たちが東京で暮らしているポン太の立ち位置は微妙です。しばらくこちらへ来て森の中でゆったりと過ごして欲しいと思いながらも、スーパーや飲食店が人で溢れ、「濃厚接触」の可能性が高まってしまっては・・・。ゴールデンウィーク直前の4月23日には、待望のスーパーツルヤ御代田店が新装開店します。雪解の風情に浸りつつも、ちょっと心配なポン太です。


 ポン太の庭も森も雪で埋まりました。
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 生活道路にもこれだけの雪が積もり、通路を確保するための除雪に大汗をかきました。
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 翌々日にはだいぶ雪が解けたので、ウォーキングに出かけました。道端の雪の中から顔を出していたのは咲き始めたばかりの水仙です。
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 雪と緑の葉がコラボしているところはまさに春です。
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 雪の残る民家の庭先では梅が咲き始めていました。満開よりもこのぐらいの方が風情があります。
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 雪はあっても、暖かさを感じる水辺の風景です。
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 日当たりの良い石垣では、芝桜が咲き始めていました。
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 寒さや雪にはめっぽう強いポン太の庭のビオラです。雪の中でもしっかり咲いていました。
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 森の中を流れる沢にも春を感じます。
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 これは紅梅でしょうか。雪の庭に咲いていると、より一層華やかにみえます。
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 「4月23日開業」の幕が掲げられたツルヤ御代田店です。GWにはどれほどの賑わいとなるのか、期待半分、不安半分といったところです。
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