「日本遺産」になった上田・塩田平

 上田市の塩田平を中心とした一帯が、文化庁により「日本遺産」に認定されました。同じ東信エリアに属し、山歩きや温泉、催し物等で何かとお世話になっている地域が、そのような栄誉を得たことは大変喜ばしく、ポン太にとっても嬉しいことです。しかし、そのニュースに初めて接した際には、何が評価されてそうなったのか、理解できませんでした。確かに見どころも多く、歩きがいのある素晴らしいエリアではありますが、認定理由(ストーリー)は、「レイラインがつなぐ『太陽と大地の聖地』~龍と生きるまち信州上田・塩田平」だそうです。これを聞いて、何を言っているのかすぐにわかる人はほとんどいないのではないでしょうか。「レイライン」て何?「太陽と大地の聖地」って何のこと?「龍と生きるまち」とは?
 調べてみると、「レイライン」とは、古代の遺跡が一列に並ぶように建設されたのではないかという仮説だそうで、学術的に確立した概念ではないということです。確かに神社仏閣が多いエリアではあり、「聖地」と言われて違和感はありませんが、それらが意図的に一直線に並ぶようにつくられたと断定できる根拠はなく、創作ロマン(悪くいえばこじつけ)のように感じてしまいます。信州で最初に「日本遺産」に認定されたのは木曽エリアですが、そのストーリーは「木曽路はすべて山の中~山を守り山に生きる~」でした。これなら、誰が聞いてもわかりやすいですね。
 とまあ、少し非難がましいことを書いてしまいましたが、この地が「日本遺産」にふさわしくないというわけではまったくなく、有形・無形の文化財も豊富ですし、山々を背景とした景色も良く、訪ねる価値のある場所であることは間違いありません。わかりやすいストーリー、表現になっていないことが惜しまれるというのが、ポン太の率直な気持ちです。  
 塩田平の風景をいくつかご紹介し、この「日本遺産」にエールを送りたいと思います。

 まずは上田電鉄の下之郷駅ちかくにある、生島足島神社の御柱(おんばしら)風景です。御柱といえば諏訪が有名ですが、こちらもなかなかのもの。諏訪同様、7年に1度開催され、次回は来年(2021年)です。同神社の創建年は不詳ですが、1000年をはるかに超える歴史があります。祭神は、生島大神と足島大神で、前者は万物を生み育て生命力を与える神、後者は国中を満ち足らしめる神とか。どうやら「太陽と大地の聖地」というフレーズの一端はそこからきているようです。(下の写真は、いずれも2010年の御柱の風景です)
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 こちらは塩田平の南方に位置する真言宗の古刹、前山寺です。実に雰囲気の良いお寺で、茅葺きの本堂は趣があり、重要文化財の美しい三重の塔も見どころの1つです。
前山寺の春.JPG
前山寺三重の塔.JPG
 このお寺の名物である「胡桃おはぎ」です。どろっとした食感は独特です。
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前山寺の裏手にある弘法山に登ると、塩田平が一望できます。山頂の岩は弘法大師を意味しているように見えますが・・・。
弘法山と塩田平.JPG
信州最古の温泉といわれる別所温泉。温泉施設だけでなく、常楽寺、北向観音堂、安楽寺といった著名な寺院があり、散策するのにふさわしい場所です。これは安楽寺の八角三重の塔(国宝)です。
安楽寺八角三重塔.JPG
 この地は、信州の鎌倉と呼ばれており、寺院周辺の雰囲気も鎌倉に良く似ているような気がします。
別所温泉安楽寺.JPG
 聖地=祈りの地であるとすれば、戦没画学生の絵を収集展示している「無言館」も、この「日本遺産」に含まれているのではないでしょうか。
無言館.JPG
 レイラインはわかりにくくても、レイルラインならよくわかります。来年、開業百周年をむかえる上田電鉄別所線。「聖地」たる塩田平を貫いて別所温泉に至る路線ですから、これまた当然、「日本遺産」でしょう。桜に囲まれた別所温泉駅は、そこに行くだけでも価値があります。
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 沿線風景も風情があります。左手の円錐形の山が、雨乞いの儀式として有名な「岳の幟(たけののぼり)」に関わる夫神(おがみ)岳です。(2011年10月26日撮影)

舞田~矢木沢間②.JPG

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