新緑の森に咲く花々

 北海道や東京、大阪など8都道府県を除く39県で、緊急事態宣言が解除されました。長野県も解除された県の1つですが、巷では「嬉しいが怖い」という声が多く聞かれます。新型コロナウイルスが消滅したわけではなく、特効薬やワクチンの開発がまだできていないのですから当然でしょう。市民の真面目な努力(外出自粛、人との距離をとる、手洗い励行、マスク着用等)によって、なんとか爆発的感染拡大をしのいでいる状況に変わりはなく、危機感(緊張感)が緩めば巨大な第二波がやってくる。それは多くの識者が指摘しているところです。気がかりなのは解除にあたっての政権のトーンが、「のり越えた」というニュアンスに傾いているように思われることです。これが「緩み」を生むことに繋がらないか。都知事が、全てクリアされたような雰囲気が漂う出口戦略という言葉を使いたくない、と言っているのは一理ある、心配性の森のタヌキはそう思います。 
 先月、緊急事態宣言が発せられたころは、桜はおろか、咲いている花など皆無で、冬枯れのままの風景でした。季節の変化は恐ろしいほどの勢いで進み、今、わが家は新緑の海の中にあります。リンゴの花はだいぶ散りましたが、それに替わってヤマツツジやレンゲツツジが開花し、緑の森の中で存在感を発揮しています。何本もあるウワミズザクラは満開状態が続いており、たぶんそのせいでしょうが、森は甘い香りにつつまれています。樹木の下では、ホタルカズラの小さな花が青紫の独特の色を見せており、貴重種のクマガイソウも例年以上にたくさん咲いています。日当たりのよい道路際ではアマドコロを見かけるようになりました。スズランに似た感じの植物ですが、毒はなく食用にもなる由。調べてみるとアマドコロの花言葉は「元気をだして」「心の痛みがわかる人」だそうですから、コロナ禍にさいなまれているすべての人に贈りたい花ですね。
 散歩に出て、目に入ってくるのは満開の八重桜です。ポン太の散歩エリアには特に八重桜が多いのですが、戦後間もなく、この浅間山麓の原野に開拓に入った人々が植えた名残ではないかと推測しています。火山の噴石だらけの不毛の土地を、なんとか豊かな土地に変えたい、そんな願いがこもっているように思えてなりません。ちなみに、おめでたい席で出される桜茶には八重桜が使われており、八は末広がりで縁起の良い数字とされます。
 いま咲き誇る八重桜をよくみると、そのほとんどが老木です。このままではいずれ朽ちてしまい、見事な花を楽しむことができなくなってしまうかもしれません。景観と開拓精神を継承するためにも、要所要所に八重桜の若木を植えるべきではないか、散歩をしながらそんな勝手なことを考えてしまったポン太でした。

 ポン太の森に甘い香りをふりまいているウワミズザクラです。サクラといっても、花は一般のサクラとは全く形状が異なっています。
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 ヤマツツジは、栽培種のツツジと比べると成長が遅く、昨年初めて数輪の花をつけたのですが、今年はこんなにたくさんの花が咲き、森が一気に華やかになりました。平尾山でもそろそろ咲き始めていると思われるので、次の山行が楽しみです。
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 こちらは、いつの間にか自生していたレンゲツツジです。鳥がタネを運んでくれたのかもしれません。ヤマツツジより花は大きく、色は朱にちかいのでよく目立ちます。
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 シャクナゲも開花しました。深山のシャクナゲと比べると色が濃い感じがします。
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 環境省の絶滅危惧種に指定されているクマガイソウです。グロテスクにも見える花ですが、武士が矢を避けるために背負った母衣(ほろ)に形が似ているところから、一ノ谷の合戦で名をはせた熊谷次郎直実の名をとってクマガイソウとなった由。一方、討ち取られた平家の平敦盛になぞらえたアツモリソウもありますが、クマガイソウはラン科アツモリソウ属に含まれるということなので、討ち取られた方が上位になっているというのも面白いですね。
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 単純な青紫色といえない、摩訶不思議な色合いが面白いホタルカズラです。草むらの中でみるとホタルの光のようだというのがその名の由来とか。こちらも地域によっては絶滅危惧種の扱いを受けているそうですから、ポン太の森もたいしたものといえるかもしれません。
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 花言葉がすばらしいアマドコロです。
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 ポン太の家から数分の道沿いに咲く八重桜です。今は住宅地化してしまい開拓地の雰囲気はありません。昔と変わらないのは、後方の浅間山とこの八重桜だけかもしれません。
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 中山道沿いにも八重桜が並木のようになっているところがあります。「中山道歩き」の人にとっては癒やしの風景ではないかと思いますが、今は誰も通りません。
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 御影用水の端にも、八重桜が数本まとまって咲いているところがあります。
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 その近くの旧開拓集落では、道路に沿って、たくさんの八重桜が植えられています。
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 腰の曲がった老木が、これだけ立派に花を咲かせている姿に感動してしまいました。
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 浅間山の雪もこんなに少なくなり、山麓一帯は春から初夏へと一気に移りつつある感じがします。畑では、高原野菜の植え付け作業がたけなわです。
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 ポン太の菜園はどうなっているかといえば、4月の初めに植えたレタスがこんなに大きくなりました。収穫まであと少しです。試しに大きめの葉をとって食べてみましたら、柔らかくて美味しいこと。やはり自家製は最高なり。
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 ジャガイモ(ノーザンルビー)の芽もぐんぐんのびて、ここまで大きくなりました。ここはジャガイモのために新たに開墾した「畑」ですが、うまくいきそうで嬉しいですね。
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